花のち晴れーc5なんか大嫌いー

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(人1)side





海斗「(人1)、大丈夫か？」




『えっ』




海斗は校門に向かうため車椅子をゆっくり押しながら話し始めた。




海斗「あの時の(人1)、苦しそうだった」




『…なんなんだろう、神楽木のやつ…普段はしょーもないのに…こんな時ばかり胸が苦しくなる。』




海斗「(人1)」




『神楽木が、わたしから離れていきそうで、怖いの。』





海斗「…恋、ってやつなんじゃないか？」




『恋?』



海斗「あぁ、晴に恋してるんじゃないのか？」




『そんな、そんなはず…だってこんなに苦しいのに。辛いのに。なんで…あんなにC5が嫌いだったのに、なんで涙なんか。』




海斗「苦しい時は、我慢しないで泣けよ。」





『海斗…わたしにはそんなことできない。海斗の気持ちを利用してるみたいで。』



海斗「俺がしたくてしてるんだ。」



『海斗……』




ー…ｷﾞｭｯ



海斗が前に出てきて、わたしを優しく抱きしめてくれた。




海斗「俺だったら、悲しませたりしないのに。」



『海斗』




そうだよね、海斗だったら。




晴「……(人1)」





この時わたしは、神楽木が見ていたことに気がついていなかった。

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