覚えてる。（JW緑）

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神山side









神「ん〜？Aの誕生日入れたぁ？」








「…？」







神「ん？どした？」








「いえ、あぁ、誕生日は違いました。」









神「んー、なんやろねぇ」









「…あの、神山さんって…私のことときどき下の名前で呼び捨てで呼びますよね？」







やべ。無意識やった、今俺、呼び捨てしてた？









神「…えーとな、」








その先の言葉が見つからないでいると。









「きっとどこかのタイミングで、お見舞いに来て下さるほど、Aって呼ばれるくらい仲良くなったんでしょうね…




思い出せないんですけどね。」









昏睡から覚めて以来、こんなに寂しそうな顔をするAを初めて見た。






最近の記憶がないってお医者さんに言われたときも



案外支障ない、ってけろっとしてたから。








神「…もしかして、嫌やった？」






「そんなことないですよ」






神「…こうやって来るんも迷惑やったりする？」








「いやいや、すごくありがたいんですけど同時に申し訳ないです。忙しいのに私のためにわざわざ。」








神「…よかった。遠慮せんとなんでも言うて？」








「神山さんは？」







神「えっ？」







「神山さんも遠慮しないで言ってください。今日は疲れたからすぐ帰る、とか。」








神「じゃあ…一応さん付けしとったけど…Aって呼んでもいい？」








「…はい。」







神「で、あとは…智くんって呼んでほしいかな」







「えっ…」







顔を赤くするから、嫌ではないんやろうけどシャイやからハードル高かったんかな。








でも前はそれで呼んでくれてたんになー。









「もしかして、私、そうやって呼んでたんですか？」

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