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Aside









いや…意外とスプーンって左で持ちにくいな。





と思いながらも、頑張って一口運んでみた。









神「…どう?塩味とかついてる?」








私は首を横に振った。









「美味しくないです。笑」





母「そりゃそうよ〜、いきなり味の濃いもの食べたら体がびっくりしちゃうわよ」








二口目を運んでスプーンをお盆に置いた。









神「え終わりっ?あかんあかんあかん!」









神山さんはまたお皿とスプーンを持って私にあーんをしてきた。









神「食べた量チェックされるで!あんま食べてないとはよ退院でけへんでっ?」









「えっ、そうなんですか?」








神「そやで、ほら、あーん」









私は迫ってくるスプーンに咄嗟に口を開いた。









神「あはは、不味そうな顔〜。笑





看護師さんに、ふりかけとか持ってきてええか聞いてみるから。今日は我慢してな?」









こてん、と小首をかしげてそう言われて不覚にもドキッとする。








さっきので目が赤くなってしまった神山さん。









神山さんのお陰でなんとか8割くらいは食べ切った。









神「はい いい子〜。もっと食事が自由んなったらなんかおかず作ってタッパーに詰めてきたるな?」









そう言って私の頭を撫でた。








母「神山さん、お料理上手なのね?」





神「はい、自炊はよくしますね。


てか、すぐ退院できるやろうからそしたら一緒にご飯食べよな?」








なんでこんなにも…ごく当たり前に、いや自然にご飯に誘ってくれるんだろう。







というか退院したあとも、まるでずっと面倒を見てくれるような口ぶりで。








……









ご飯のあと、神山さんが出かけるまでまだ時間があった。









神「いつもはもうちょっと遅い時間にやっててんけどなぁー



俺今日の夜おらんし、今やろか」








そう言って、棚からスプレーとブラシを取り出した。









「それは…?」






神「ドライシャンプーのお時間」









スプレーをされて、丁寧にとかしてくれる。









距離が近いな…。









神「このブラシめっちゃサラサラになんねんなぁー。ほら触ってみ?」







「ほんとだ…サラサラ」

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JWJUMP(プロフ) - あおゆさん» 見れました! (2019年11月4日 18時) (レス) id: 066d296756 (このIDを非表示/違反報告)
あおゆ(プロフ) - JWJUMPさん» 不具合確認しました。直りましたでしょうか?ご覧頂きありがとうございます! (2019年11月4日 18時) (レス) id: f382f4c586 (このIDを非表示/違反報告)
JWJUMP(プロフ) - 23からあとが見れないです!更新楽しみにしてます! (2019年11月4日 11時) (レス) id: 066d296756 (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - この作品大好きです!更新楽しみです! (2019年11月3日 23時) (レス) id: c3db2cf019 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおゆ | 作成日時:2019年11月3日 0時

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