からあげ（黄）完結

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はぁ、わんちゃんに夢中ですっかりすっぴんだってこと忘れてた…







ソファに座ってると、お水を持ってきてくれた。





「ありがとうございます…」





顔はうつむいたままお水を受け取ろうとすると




よく見えないけど、スッと避けられたようだ。





錦「目ぇ見てお礼は言わな。」





声でわかる、ニヤニヤしてるってこと。





でも、たしかに…。




「ん〜」




錦「なぁーん、そんな声出してもあかんよ 笑


やから遅いってー 笑」





「さっきと違ってまた距離近いから見られたくないし、


あんまりまじまじと見ないでください」






だめだ…恥ずかしい





錦「ほら、はよ受け取って」




私は、もうパッと亮くんのほうを向いて受け取り、


見つめて、



「ありがとうございます…」



と小さな声でしか言えなかった。





またパッと正面を向いてお水を飲む。




亮くんの笑い声が聞こえてくる。





錦「あぁ〜ええな今の 笑



あーぁ、さっきまでの勢いはどこ行ったん？笑


よう喋っとったのに〜 笑」





あぁ〜どんどん恥ずかしくなってきた…






「…ごめんなさい…」


また亮くんの笑い声がする。





錦「なに謝ってんねん 笑

ちょっとええ加減こっち向いて、寂しいって」




ん？寂しい？笑




錦「なぁ〜？

ごめんごめん、いじりすぎた？」





「……」




錦「えっ、ホンマに…え？どしたん？


…Aちゃん？


え？泣いてる？泣いてへん？」




泣いてないよ 笑


鼻すすったりもなんもしてないのに 笑



また…あの困り顔が容易に想像できてちょっと意地悪したくなっちゃって。

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