第三篇 依頼 ページ3
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コンコン。
「失礼します」
『どうぞ』
首領室に呼び出され、やって来た織田。
助手の徳富が扉を開けた。
矢張り何時も夜一緒に飲んでいる仲間でも森の前では敬語だ。
そして、呼び出した張本人はというと。
「エリスちゃ〜ん!!頼むよ、これ着て!一秒さっと着るだけ!ね!?」
「嫌よ、絶対嫌!!可愛いお洋服は好き、でもリンタロウの其の必死さが嫌!」
「『………』」
見兼ねた徳富が、森に声を掛ける。
『首領、首領。織田様がいらっしゃいましたよ』
「……!」
森が織田に気付いた瞬間、首領室の窓に次々とシャッターが降りていく。
瞬きをすると、もう首領は何時もの椅子に座っていた。
「やぁ、織田君。今、君は何も見ていない。いいね?」
「はい。首領は幼女の着替えをしている貴重な時間を俺の為に割いてくれました」
(其れは言っちゃ駄目だよ、織田作……)
徳富は森の後ろで頭を抱えた。
そして森が本題を切り出す。
「君には人捜しを頼みたいのだよ」
「人捜し?」
「行方不明になったのは、ポートマフィア情報員の坂口安吾君だ」
その瞬間、織田と徳富が目を見開く。
森の秘書である徳富も其の事については聞かされていなかったらしい。
「彼は昨日の夜に姿を消した。家に帰っていないらしい。
自ら姿を消したのか、何者かに拐かされたのかは判らない。彼の頭の中には、敵に売れば我々を潰せる程の秘密が詰まっている。
但し、其れが無くとも坂口君は私の優秀で大事な部下だ。何かあったのなら助けたい」
嘘つけ。情報を売られたくないだけだろう。
徳富は心の中で唾を吐いた。
安吾は、昨日の酒場には居た筈……帰ってから何かあったのだろうか。
「これを持って行くが善い。銀の託宣だ」
此れがあれば幹部も顎で使えるよ、と森は織田に其れを差し出した。
織田は受け取ると、ペコリと礼だけして立ち去ろうとした。
ところが、森が織田に一つ質問をしたのだ。
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こめこめコメダ(プロフ) - てかみそさん» 仕方ねぇ続けるべ☆いぇい☆ (2022年12月22日 14時) (レス) id: b8ad08ce24 (このIDを非表示/違反報告)
てかみそ - こめこめコメダさん» 辞めたら………いやなんもしないけどほら。私はさ。プリ小説やってるし?私の思いもこめさんに継いでもらうって決めてたし((((((((殴 (2022年12月22日 14時) (レス) id: ca294d51e0 (このIDを非表示/違反報告)
こめこめコメダ(プロフ) - てかみそさん» うぅ〜……私も最近占ツクしんどくなってきたし辞めちゃおっかな… (2022年12月21日 3時) (レス) id: 3c5b67e3ca (このIDを非表示/違反報告)
てかみそ - こめこめコメダさん» まじだよ (2022年12月20日 18時) (レス) id: ca294d51e0 (このIDを非表示/違反報告)
こめこめコメダ(プロフ) - てかみそさん» マジかよ…… (2022年12月20日 11時) (レス) id: b8ad08ce24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こめこめコメダ | 作成日時:2022年11月5日 19時