第十六篇 青鳥 ページ16
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『急に呼び出してごめんね。あの棚の高いとこにある薬、取って貰えるかな?………そうそう、その焦茶の蓋のやつ』
二羽の内一羽が薬を咥えて持って来る。
徳富はにっと笑って『ありがと』と礼を述べた。
その瞬間、カラリと医務室の扉が開いた。
『お〜太宰。先刻振り』
「やあやあ。鳥を使い走りの様に使うなんて、とんだ飼い主だねぇ」
『背が低いもんで。すいませんね』
「その小鳥達は蘆花に従順だから、君が『太宰を殺せ』と命令したら私は本当に死ねるかも」
『こんの自 殺野郎』
徳富は太宰を少し睨んだ。
太宰が「冗談だよ。鳥に啄まれて死ぬ最期なんて惨めすぎる」とへらりと笑って云った。
『……織田作、大丈夫かなぁ。前の事もあったし一寸心配』
「大丈夫さ。織田作がそんな簡単にやられる訳が無い。まあ、唯一心配事があるとすれば芥川君かねぇ」
『あ〜……判る』
芥川が織田を憎んでいる事、そして彼の攻撃的な性格を思い出して徳富は苦笑いした。
ホトトギス達は徳富の頭によじ登り、髪に絡まって遊んでいる。
『今日は奇襲のせいで銃創の患者が沢山だよ〜……ほら、この人なんかアンタの部下でしょ』
「嗚呼。医者は大変だねぇ」
『一応
「さぁ?私もあの人の事はよく判らないよ」
『ふーん………あ、』
徳富が、突然太宰の背後を見つめる。
太宰も気になって後ろを向いた。
「……織田作!」
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こめこめコメダ(プロフ) - てかみそさん» 仕方ねぇ続けるべ☆いぇい☆ (2022年12月22日 14時) (レス) id: b8ad08ce24 (このIDを非表示/違反報告)
てかみそ - こめこめコメダさん» 辞めたら………いやなんもしないけどほら。私はさ。プリ小説やってるし?私の思いもこめさんに継いでもらうって決めてたし((((((((殴 (2022年12月22日 14時) (レス) id: ca294d51e0 (このIDを非表示/違反報告)
こめこめコメダ(プロフ) - てかみそさん» うぅ〜……私も最近占ツクしんどくなってきたし辞めちゃおっかな… (2022年12月21日 3時) (レス) id: 3c5b67e3ca (このIDを非表示/違反報告)
てかみそ - こめこめコメダさん» まじだよ (2022年12月20日 18時) (レス) id: ca294d51e0 (このIDを非表示/違反報告)
こめこめコメダ(プロフ) - てかみそさん» マジかよ…… (2022年12月20日 11時) (レス) id: b8ad08ce24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こめこめコメダ | 作成日時:2022年11月5日 19時