検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:12,945 hit

第十六篇 青鳥 ページ16

·





『急に呼び出してごめんね。あの棚の高いとこにある薬、取って貰えるかな?………そうそう、その焦茶の蓋のやつ』




二羽の内一羽が薬を咥えて持って来る。


徳富はにっと笑って『ありがと』と礼を述べた。



その瞬間、カラリと医務室の扉が開いた。




『お〜太宰。先刻振り』


「やあやあ。鳥を使い走りの様に使うなんて、とんだ飼い主だねぇ」


『背が低いもんで。すいませんね』


「その小鳥達は蘆花に従順だから、君が『太宰を殺せ』と命令したら私は本当に死ねるかも」


『こんの自 殺野郎』




徳富は太宰を少し睨んだ。

太宰が「冗談だよ。鳥に啄まれて死ぬ最期なんて惨めすぎる」とへらりと笑って云った。




『……織田作、大丈夫かなぁ。前の事もあったし一寸心配』


「大丈夫さ。織田作がそんな簡単にやられる訳が無い。まあ、唯一心配事があるとすれば芥川君かねぇ」


『あ〜……判る』




芥川が織田を憎んでいる事、そして彼の攻撃的な性格を思い出して徳富は苦笑いした。

ホトトギス達は徳富の頭によじ登り、髪に絡まって遊んでいる。




『今日は奇襲のせいで銃創の患者が沢山だよ〜……ほら、この人なんかアンタの部下でしょ』


「嗚呼。医者は大変だねぇ」


『一応助手(・・)だけどね。というか、首領は何処に行ってるんだろ。私に治療全部任せっきりにして』


「さぁ?私もあの人の事はよく判らないよ」


『ふーん………あ、』




徳富が、突然太宰の背後を見つめる。

太宰も気になって後ろを向いた。




「……織田作!」

第十七篇 長→←第十五篇 使い捨ての駒



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (39 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
46人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドッグス , 黒の時代 , 死ネタ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

こめこめコメダ(プロフ) - てかみそさん» 仕方ねぇ続けるべ☆いぇい☆ (2022年12月22日 14時) (レス) id: b8ad08ce24 (このIDを非表示/違反報告)
てかみそ - こめこめコメダさん» 辞めたら………いやなんもしないけどほら。私はさ。プリ小説やってるし?私の思いもこめさんに継いでもらうって決めてたし((((((((殴 (2022年12月22日 14時) (レス) id: ca294d51e0 (このIDを非表示/違反報告)
こめこめコメダ(プロフ) - てかみそさん» うぅ〜……私も最近占ツクしんどくなってきたし辞めちゃおっかな… (2022年12月21日 3時) (レス) id: 3c5b67e3ca (このIDを非表示/違反報告)
てかみそ - こめこめコメダさん» まじだよ (2022年12月20日 18時) (レス) id: ca294d51e0 (このIDを非表示/違反報告)
こめこめコメダ(プロフ) - てかみそさん» マジかよ…… (2022年12月20日 11時) (レス) id: b8ad08ce24 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こめこめコメダ | 作成日時:2022年11月5日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。