第1話 津場木 狐ノ葉と時雨 ページ2
私は津場木 葵。
私は物心ついた時から、この世ならざる者達「妖」が見える。
目を合わせると、危うい者も多いけれど、
中には害のない、寧ろ愛らしい妖もいる。
けれど、その妖が見える人間は少なく、
彼らが見えるせいで母からは疎まれ、捨てられた。
施設に預けられた私を引き取ってくれたのは祖父の津場木 士郎だった。
「お前は料理を覚えなければいけないよ」
引き取られてからはそう教えられ、料理を頑張っている。
そんな暮らしをしていたある14歳の春。
と言ってもまだ肌寒い時期。そんなんのは関係なくおじいちゃんは
朝食を食べたらいつものように何処かへ出掛けて行った。
私は家事やら宿題を終わらせ、のんびり晩御飯のメニューを考えていると、
「たでーまー。葵居るかー。」
と、玄関からおじいちゃんの呑気な声が聞こえた。
いつもなら夜まで出掛けて、酔っ払って帰ってくるなりしているのに。
こんなに早く帰ってくるなんて、明日は豪雨でも降るのだろうか?
「お帰り。どうしたの?こんな早く、、、、えーーーーーー((゜Д゜;))!!」
声を出しながら玄関に行くと、おじいちゃんが赤ちゃんを抱いていた。
他にも、大きな荷物を抱えて、足元も見ると二本の尻尾を持った黒猫がいた。
完璧に妖だ。だって、尻尾が二本ある猫なんて聞いたことがない!
「ど、どうしたの!?その子と足元にいる猫は!?」
「実は言ってなかったが、俺には葵の親の他にもう一人子供がいてな。
女なんだがこの子はその娘でな。葵の従姉妹だ。」
「い、従姉妹!!?この子が!?」
にしては年が離れている。でもすごく可愛い(*´ω`*)
「ま、そうゆうこった。でな、こっちの猫すけはこいつを守ってる妖でな。
こいつらも今日から此処で一緒に暮らすんだ」
「えっ!!」
「あぁ、名前は【
猫の方は【
「へぇ〜。狐ノ葉に時雨。いい名前ね」
「てことで、はい。」
おじいちゃんは一通り話し終わったのか、私に狐ノ葉と持っていた荷物を
渡してきた。なぜ??
「じゃあ、俺は又出掛けてくるわ。後は宜しく。」
と言い、出掛けてしまった、、、、、。
「え、えーーーーー!!」
こうして、津場木家に一人と一匹の猫が来ました。
「どうしよう;;」
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作者名:ユイ | 作成日時:2018年11月12日 17時