第十九話ｰサンジsideｰ ページ20
ナミ「おっそいわね〜、トラ男くんとAちゃん」
ルフィ「迷子になってんじゃねぇのか？ゾロみたいに」
ゾロ「俺がいつ迷子になっただって！？」
ウソップ「いや、いつもだろ…」
遅い
観光するって言っても、ここの島はそんなに広くないはずなのに…あまりにも遅すぎる
サンジ「……俺が探しに行ってくる」
ルフィ「おう！俺も一緒に…」
サンジ「いや、大丈夫だ！俺1人で迎えに行く！」
ルフィ「お、おいサンジーー！！」
トラ男が襲われていたり、Aちゃんが怪しい連絡を取ってるかも知れねぇ
…それに、まだ2人きりなのが妙にいけ好かねェ
サンジ「っちぃ…どこで道草食って…ん？」
山に入ったのか…？道がないのに不自然に草がなぎ倒されてひらけている場所がある
サンジ「Aちゃん…」
ｶﾞｻｯ
ロー「…黒足屋」
サンジ「！トラ男、無事だったのか…！？なんだ、Aちゃんのその格好は！！」
茂みからトラ男の声が聞こえたと思ったら、ボロボロになっているAちゃんをトラ男がお姫様抱っこしていた
…気持ちがモヤっとする
お姫様抱っこをしたかったのは、俺の方なのに
ロー「山賊に襲われてた、今は呑気に寝てるがな」
サンジ「そうだったのか…怪我は？」
ロー「切り傷が少しあるだけだ、処置はしてある」
サンジ「そうか…トラ男、疲れてるだろ？俺がAちゃんを運ぶから…」
ロー「その必要はない」
サンジ「！」
予想外だった
俺より、トラ男の方がAちゃんを警戒していそうだったのに
俺の驚きの顔を見ながら次いでトラ男が口を割る
ロー「黒足屋…こいつは敵じゃねェ、間違いない」
サンジ「！…そうか、お前がそこまで言うなら…そうなのかもしれないな…」
ロー「ただ、普通の市民ではない…コイツは、俺たちの知らねェ事を知っている気がする」
サンジ「そ、そうなのか…」
ロー「そしてコイツは、俺の女だ」
サンジ「なっ…！？」
…今俺の女って…
ロー「どうした？黒足屋」
ニタリと笑う顔が嫌味ったらしい
コイツ、俺の気持ち分かってて…
ロー「今落とすと決めたんだ、悪くないだろ？」
サンジ「てんめェ…」
ロー「じゃあ、お互い頑張ろうな」
見せつけるように歩き出すトラ男
サンジ「なっ…待てこの野郎！」
その子は、俺のお姫様になるんだ
渡さねェ
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作者名：(´・ω・｀) | 作成日時：2022年9月6日 17時
