第十五話 ページ16
ロー「おい、大丈夫か……！？」
「う…ああぁ…こ、怖かった…！！！死ぬかと、思った…！！！」
あまりの号泣さに驚いた顔をするロー様
そんなのはお構いなしに泣きじゃくっていた
ロー「…怪我してるだろ、腕出せ」
「うっ…わずれでだ…ぅ…痛い…」
少し深めに切られた腕は消毒してもらい、包帯を巻いてもらった
さすがお医者様、すごく慣れた手つきで綺麗に巻いてもらえた…ていうか簡易的な救急キット持ってるのが萌えポイントすぎる…
「優しい手つきでですね…なんか意外です」
ロー「どう言う事だ…あと」
上着を乱暴に投げつけられる
「こ、これは…？」
ロー「服がボロボロなんだ、目障りだから早く着ろ」
そう言って赤い顔を隠しながらそっぽむいてしまう
「あ、ありがとうございます…すみません」
ロー「…帰るぞ」
「！…はい！」
ロー「世話が焼けるな」
「すみません、こんなはしたない格好で…でもこれブカブカだから引きずってしまいそうです…やっぱりそのままでも…」
ロー「そんな淫らな格好で歩かせる訳ないだろう、この痴女」
「す、すみません…」
怒られてしまったけど、歩くスピードはゆっくり合わせてくれるロー様の優しさに私はまた泣きそうになった
「あの…さっき馴れ合うつもりないって言ってたのにどうして助けてくれたんですか…」
ロー「…お前に何かあって麦わら屋と同盟が解消されたら困るからだ」
「同盟…」
あ、そっか……私の事が心配とかじゃないんだ
胸がチクッとした
ロー「本来だったらお前を助ける義理はない、そんなことも自分でどうにか出来ない奴は生きて行けねぇ」
「え……」
なにそれ
「……」
ロー「弱ェ奴は死に方も選べねぇ」
「……なら…………じゃ……」
ロー「あ？」
「なら……私なんか助けないで見捨てれば良かったじゃないですか！！！！！」
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作者名：(´・ω・｀) | 作成日時：2022年9月6日 17時
