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その後、客間にて女性陣に囲まれることとなり、質問攻めを受け終わった頃にはもう外は夕焼け色に染まっていた。
「 すっ、 済みません…
夕飯を作らなくてはいけないので… 」
与謝野晶子を初めとする全員、嗚呼、と納得した顔をして「 済まないね 」と云った。
どうやら時間を取らせてしまったと思わせてしまったのだろう。
「 平気ですよ!
… また来ますね。 」
残念そうな顔をする泉鏡花達に笑顔でそう云えば待ってる、と嬉しそうに返事をする。
マフィア幹部の妻、Aにとって複雑な気持ちではあるが、此処はとても安心できる、とそう思えた。
それでは、と告げて探偵社事務所に背を向けて、エレベーターに乗ってから気付く。
「 雨 … 忘れてた。 」
エレベーターを出れば、ザアザアと強くなっている雨がドアの前で待ち構えている。
「 どうしよう。 」
生憎の大雨。 このまま帰ってしまえばあの過保護な中也が黙っているわけがないだろう。
_ 「 お嬢さん、傘は如何で? 」
背後から聞こえるその声、嬉しいのや面倒なのか。
「 太宰さん、お仕事は。 」
太宰「 サボってまいりました。 」
満面の笑みで返してきた彼は、どうやら事務所に帰る気が無いらしい。
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まりな - 面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年1月27日 11時) (レス) id: 432d65a945 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸水素なとりうむ(プロフ) - 凄く続きが気になります!!更新ファイトです! (2017年12月24日 2時) (レス) id: aeb5ce3320 (このIDを非表示/違反報告)
毛糸 - 第一次反抗期戦争の方からきました!! とても面白かったです!!これからも更新頑張ってください!( ´∀`) (2017年12月9日 19時) (レス) id: 1ec397df0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カスミ | 作成日時:2017年12月7日 19時