検索窓
今日:1 hit、昨日:6 hit、合計:60,906 hit

_ 2 ページ2

時刻は未だ8時を指している。



洗い物も洗濯も、ベッドシーツも変えて、主婦としての一応の仕事はこなした。




「 暇だなぁ… 」





中也はAに変な虫が付いてはいけないから、と必要に外に出さない。



その為つまらなくならないようにと本を大量に置いているのだが、読書家のAにとってはそんなものすぐに読み終わってしまうものだ。





こう云う時に読書以外の趣味を持っていれば、と後悔するのはもう何度目か。





「 はぁ… 」






疲れた、と云いたいのか、それとも退屈だ、と訴えたいのか。



そんな意味を込めた溜め息は毎日、この時間に何時ものように出てしまう。





愛しの旦那に電話でもしようか、なんてもう何回も考えたことだが相手は幹部。



元一般市民のAでも判る位忙しい身である彼にそう容易く電話など、迷惑なだけであろう。





ともなれば後に出てくる案は一つ。






「 んー… ちょっと早いけど、スーパー行っちゃおうかな… 」






お散歩も兼ねて、と心の中で笑ったAは善は急げとそそくさと準備を始めた。





エコバック、財布、携帯。




簡単な荷物だけを持って、Aは楽しそうに家を出る。




Aはマフィア所属ではないただの主婦。



節約はとても大事な事だとしみじみ思うのか、セールの確認は必ず怠らない。




勿論エコバックはもしもの時の為、2個常備だ。








「 今日の夕飯、どうしようかな 」







呟いた空は、怪しく雲を揺らしていた。









Aは昼から雨だ、と天気予報士が云っていたことを思い出し、 「 はぁ… 」 と溜め息を付いては後悔に胃を痛めた。









「 ( 帰って雨に濡れたってバレたらめっちゃ怒られそうだなぁ… ) 」

_ 3→←_ 1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (238 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
344人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

まりな - 面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年1月27日 11時) (レス) id: 432d65a945 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸水素なとりうむ(プロフ) - 凄く続きが気になります!!更新ファイトです! (2017年12月24日 2時) (レス) id: aeb5ce3320 (このIDを非表示/違反報告)
毛糸 - 第一次反抗期戦争の方からきました!! とても面白かったです!!これからも更新頑張ってください!( ´∀`) (2017年12月9日 19時) (レス) id: 1ec397df0c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カスミ | 作成日時:2017年12月7日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。