第五十話 ページ14
,
『 ........お嬢さん、名前は?』
「 ........ッ ........!」
「おい、如何いうつもりだ ........」
少年はあからさまに殺気を有川に向けてくるが、有川は涼しい顔をしていた
『心配しなくて良い。御前の妹を取って食ったりはしないよ ........それと ........
君が持っているその能力は、他人を傷つけるだけのものではないだろう?』
「ッ ........貴様 ........何故僕の能力を .......?!」
図星を当てられた少年に対し、有川は柔らかく微笑む
,
,
何処までも慈悲深い ........そんな笑みを
『まあ、それはいつか、御前にも判るだろうさ .......
で、本題なんだが ........私も貧民街の出なのでね ........御前たちのことは少しは判っているつもりだよ。
お嬢さん。君はそれを売れば少しは楽になると云っていたね?
でも君たちの間ではそんな高価な物、争いの種にしかならないだろう?』
有川がそう問うと、黙り込んでしまった少女に
思わず苦笑を浮かべる
『そこで提案なんだが ........
明日、私から君たちに細やかだが、贈り物をしようと思う 』
「え ........?」
困惑している少女を前に、有川は続ける
『若し、私が君たちの前に現れなければ ........
それは君たちのものにしてくれて構わない
だが、私が君たちの求めるものを用意できた時には ........
それを返してくれるか?』
有川の真剣な瞳に、少女は戸惑いながら頷く
納得してくれたことを悟り、有川は優しい笑みを浮かべる
『少年、名前は?』
「 ........“芥川龍之介” ........」
『お嬢さんは ........?』
「 ........銀 ........」
『そうか ........良い名だな ........』
彼女の微笑みは、二人の心に深く染み入っていった
1011人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月宮澪華 - 有川さんと紅葉さんのお茶会内容 (9月22日 19時) (レス) @page47 id: dd50640cfb (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - 玉こんにゃくさん» 読んでくださってありがとうございます!!文才私も欲しいです!分けてください!(笑)これからもよろしくお願いします! (2020年11月9日 0時) (レス) id: b3ca34c5e8 (このIDを非表示/違反報告)
玉こんにゃく(プロフ) - 待って、カッコいい…!有川さんん゛大好きです!文才分けてください私に! (2020年11月9日 0時) (レス) id: d74a9424e1 (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - 柊さん» え、貧血?!大丈夫ですか ...?お大事になさってくださいね ...いつもコメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします(^^)『いつもありがとう。柊さんも体調に気をつけて、またお互い頑張ろうな』 (2019年5月21日 12時) (レス) id: 27ee46e64f (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - ううう有川さんがかっこよすぎて惚れても惚れきれないいいい!!更新ありがとうございます!待ってました!!体調には気をつけてくださいね。私は最近貧血になりました← (2019年5月21日 0時) (レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ルーク | 作成日時:2018年7月17日 18時