第二十七話 ページ29
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それからまた、時が経ったある日_________
『マフィアを ........抜ける ........?』
紅葉がそんな話を持ちかけて来たのは、久々に茶会を開き、熱々の珈琲を嗜んでいる時だった
連絡が取れない中、如何してもこの日が善いと云われた有川は何か大切な話があると踏んでいたが、
目の前の少女が持ちかけた話の大きさに内心驚いていた
『 ........正気か?』
「覚悟は出来ておる。私は ........『あの男か ........』
ッ .......そうじゃ ........」
何となく察しはついた
彼女とて裏社会の人間、余程の理由が無ければ
そんな考えなどドブにでも捨ててしまうだろう
『何故、私に云った .......
今此処で、お前を吊るし上げることも出来るんだぞ?
判っているだろう?
危険な事だと__________』
「 ........御主にこそ、云うべきと考えたのじゃ
御主には、借りが山程ある
とても返しきれん。せめて、礼をと思っていた」
顔を俯けつつも、彼女は最後まではっきりと伝えた
彼女の瞳は、確かに光を宿している
本気なのだ
,
有川は立ち上がると、一つの地図を持って来た
「こ、れは ........」
『マフィア上層部が使う裏ルートの地図だ。
危険がないと云う保証はないが、一応な?』
「A殿 ........」
『私に出来るのは此処までだ。
此処からはどうなっても、御前の責任。
御前たちの運命だ。私には干渉する義理もない。
例え、どんなにお前が大切でも、それは変わらん。』
有川の言葉に、紅葉の瞳は微かに揺れ、
それでも尚、確りと有川を見つめ直した
『 ................。』
彼女は無言なまま、席を立ち、その場から去った
,
彼女は光の世界を見た
ならば、もう、関わるわけにはいかない
お互いのために、
これからの、彼女の未来のために
紅葉一人の部屋には、
冷たくなった珈琲が、残されていた__________
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月17日 17時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - 麗さん» コメントありがとうございます。此方で設定していた夢主の名前を誤って掲載していました。修正致しましたのでご確認ください。ご指摘感謝いたします。また何かあればコメント等お願いします! (2021年4月2日 0時) (レス) id: b3ca34c5e8 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 28ページ 涙さんが とは誰の事でしょうか?? (2021年3月31日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - ぴのさん» 有川『ぴのさん、お褒め頂き光栄だ。貴方は治のことをよく判ってらっしゃるのだな ....今後作者も学んでくれることだろう。ご指摘、感謝している。これからもこの物語を見守ってくれ』 (2019年4月14日 23時) (レス) id: c44f57a01a (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます!そうですよね、私も判ってるんですが何分映画特典が出る前に書いた話だったので多分推測で私っていう一人称になってるんだと思います....(あくまで私の妄想の塊ですので ...)ご指摘感謝です!今後の参考にさせていただきます。 (2019年4月14日 23時) (レス) id: c44f57a01a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルーク | 作成日時:2018年3月12日 23時