第二十五話 ページ27
真逆此処に来て、たかが一人の少年に必死に弁解する羽目になろうとは考えてもいなかった福沢は駆けていく少年の背中を見て息をつく
本当に柄でもないことをしてしまった
子供のために、嘘まで突いて__________
「全く、滑稽だな・・・・・」
だが、あの嘘で彼が救われるのなら、其れで佳いと思っていた
だが同時に、何故此の少年を助けたのだろうと不思議に思う自分が確かに存在しているのが判った
放っておけば佳かったのだ、子供であっても少年は_______乱歩はあくまで他人
何故、捨てられなかった_________?
’
’
『其れは、貴方が彼に情を抱いているからですよ、銀狼殿。』
声が聞こえた
聞き入ってしまいそうな、鈴の様な美しい響きで
だが、福沢の心には少なからず動揺があった
__________何故、自分の心が読まれている?__________
背後に気配があったため、相手がそこに居ることは明白だ
だが、此の様子だと、自分の後ろに立っている者は態と気配を掴ませているらしい
『すみませんが、此のままでお願いしたい。貴方ほどの人だからこそ私は此処に居るのです。』
「・・・・・貴君、何をしに来た・・・・」
『いえ、先刻の少年について一つ、忠告するだけです・・・・
あの少年を独りにしてはいけない
此れからも貴方の傍に置いておくべきだ。』
乱歩を側に置く_______?
「何故だ・・・・・・・・?」
背後の声が、少し柔らかくなり、笑っているのが判った
『私個人の見解だ、貴方ほど能力を持った人が、埋もれそうになるほど、世界は広い
乱歩殿は、非常に稀な、それでいて素晴らしい能力を持っているのでしょう?
貴方と一緒に磨かずに、埋もれさせてしまっては、此の街のためになりません。
彼の力は、貴方と共にいなくては意味を成さない。
あくまで私の意見です、少しの参考になればと思いましてね・・・・・・』
そう云うと、声の主が去っていくのが判った
何故こんなことを______?
何の利益がある______?
彼女の魅惑的な声が福沢の心に少しずつ、
侵入していった
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月17日 17時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - 麗さん» コメントありがとうございます。此方で設定していた夢主の名前を誤って掲載していました。修正致しましたのでご確認ください。ご指摘感謝いたします。また何かあればコメント等お願いします! (2021年4月2日 0時) (レス) id: b3ca34c5e8 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 28ページ 涙さんが とは誰の事でしょうか?? (2021年3月31日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - ぴのさん» 有川『ぴのさん、お褒め頂き光栄だ。貴方は治のことをよく判ってらっしゃるのだな ....今後作者も学んでくれることだろう。ご指摘、感謝している。これからもこの物語を見守ってくれ』 (2019年4月14日 23時) (レス) id: c44f57a01a (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます!そうですよね、私も判ってるんですが何分映画特典が出る前に書いた話だったので多分推測で私っていう一人称になってるんだと思います....(あくまで私の妄想の塊ですので ...)ご指摘感謝です!今後の参考にさせていただきます。 (2019年4月14日 23時) (レス) id: c44f57a01a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルーク | 作成日時:2018年3月12日 23時