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ー 第三特異点 16 ー ページ17

「アルジュナ」
「ただちに」

共に、マシュ、立香も船首側へ。

「前線は俺とアルジュナで。
マシュさんは後方で乗組員のみなさんの安全の確保を。
藤丸さん、いつも通りお願いします」
「任せてくれていいよ!」

慌ただしく指示を出すが、
指示された彼らは慣れたものと言わんばかりに行動を開始する。

「さすがだね。
あんた、ただの術師にはもったいないよ」
「・・褒め言葉として受け止めておきます。
ありがとうございます、ドレイクさん」


ーー


敵対者の排除に成功した。
いわく、戦闘力としては、中の下、だそうだ。

と、乗組員の一人が、
討伐した海賊船から船旗を持ってきた。

「うん、やっぱり見覚えがないね。
あんたたちは何かわかるのかい?」

ドレイクに問われロマ二へ通信を再開する。

「調べられますか?」
『うん、もしかすると記録が残っているかもしれないね。
任せて、すぐに結果は出ると思うから』
「よろしくお願いします」

聞き届けたドレイクが再び船を進める。
じきに次の島は見えてくるだろう。





海図に従い進んだ結果、
先の島より格段に大きな目的地へと到着した。

『お陰で霊脈のポイントも発見できた。
これで戦力は整えられるね。
冬真君の魔力の後ろ盾としても安定するだろう』
「ええ。
位置さえ特定できれば、接続も楽になります」

あとは聖杯の助力をうけ、
魔力庫のようにその地から拝借させて頂く。

『座標を送るから向かってくれ。
まぁ、ただ、
いくつかの生体反応もあるから注意してくれ』
「わかりました」





ーーとにかく、広い。


「島」とは思えないほどに。

そんな全身を穏やかな風が包む。

「・・いい風だよね。
この感覚、少し前のローマに似てる」

目を細めた立香が呟く。

と、そんな雑談を交わしていると、
指定された座標が視界に入ってきた。

「・・・?」

その地に、群がるソレを見て、
秋は思わず首を傾げた。

「・・生体反応」
「・・生体反応?」
「・・『生体』・・?」

秋、マシュ、立香、と、
口ぐちに、浮かんだ疑問を提起する。

しかし、それはどれも同じ意味からだ。
そう、『果たしてあれは生体なのだろうか?』と。

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作者名:遊藍 | 作成日時:2019年5月4日 21時

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