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A「ねえ、待ってって」
腕を掴んだまま、足早に事務所を去った。
怒りなのか、嫉妬なのか、悲しみなのか。いつもと変わらない声色で話しかけてくる彼女を無視して、家路を辿る。どうして、君はそんなにも人を惹き付けたしまうのか。彼女の顔が広いのは、今に始まったことじゃない。
ただの生徒だから。
そう言って境界線を勝手に引いて、そのラインを超えてくるやつなんか無視したらいいのに。いや、無視してるつもりなんだろうけど。俺以外の男に抱きつかれても、手を握られても、君は気にしない。
先程から鼻腔をくすぐる、彼女に付着した風楽先輩の香水。昔の彼女を知る人が、嫌いだ。知り合ってまだ3年しか経っていないのに、俺はどうしてこうも彼女に依存してしまったのだろうか。
家に着いて、鍵を閉めた。
靴を散らばながら彼女の腕を引っ張って、力任せにソファに沈める。俺だって、その気になればなんだってできる。俺を見上げる彼女の顔には、困惑と、呆れ。
顔を背けた時に見える項は、男の欲を唆る。
君の隣を歩く度、他の男の視線が釘付けになるのが気に入らない。無意味な抵抗を続ける彼女の手首を一つにまとめて、胸の前で拘束した。
A「いっ、」
真っ白な首筋に口をよせ、噛み付いた。甘味が舌を刺激するのは、ただの錯覚だろうか。首に、耳に、目尻に、口に。触れるだけのキスをする。彼女から聞こえる声は、恐ろしい程に可愛くて。
A「怒るよ、」
「…そんな可愛い顔で言われても」
ソファに組み敷きられているというのに、まるでこの状況を分かっていない。きっと睨んでいるつもりなんだろうけどさ。
俺だけに向ける顔を知れた。
真っ赤に染まった顔を隠すように、俺の服に顔を埋める。顔見せてって言ってもやめなくて、俺に縋ってるところがあまりにも可愛い。ああやっぱり、この人なんだよな。
「照れてる、かわいい」
A「かわいくない、」
「…キス、しちゃいましたよ」
先生、ってからかうように呼べば、あなたの先生じゃないって言われる。あまりにもそれが愛らしいから、ぎゅっと抱きしめた。
「次は、無いですからね」
そう耳元で囁けば、びくっと身体を震わせた。首筋に残る噛み跡は、暫くは治らなさそう。
有り得ない、相容れない【akg】【mrkm】
きゅんbroのはなし
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クロセ(プロフ) - やばい…デレ方がヤバいです…！タコ側にめっちゃ感情移入しちゃいました！💍💘おめでとうすぎます！！！ (10月22日 14時) (
レス) @page40 id: 11da8f21e8 (このIDを非表示/違反報告)
るる - え…めっちゃ好きです…🫶❤️🔥 (8月16日 20時) (レス) id: 47d7c92c91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寧 | 作成日時：2025年8月14日 18時
