第5話「キャパオーバー」 ページ7
貴方「それはですね…」
森「何かね?言ってみなさい。」
うおおお、逃げ出したいぃぃ!!
威圧感半端ないよ!!
胃がキリキリしてきたよ!!
私はしどろもどろになりながらも口を開いた。
貴方「わ、私の憧れてた人にとても瓜二つだったのでずっと会いたかったと、言ってしまいました…よくよく考えれば同姓同名かもしれませんし…その節は本当にすみません…」
前半はどもったものの、後半になるにつれスラスラと言えるものだから、人間って凄い。
土壇場でも適応力が身に付いてくるものなんだな、って改めて実感した。
森「同姓同名かい?」
貴方「はい。」
ここで即答しなければ、と何度後悔した事か。
森「そうかい…しかし残念な事に私と同姓同名な人物はこの世には存在してないのだよ。」
貴方「っつ…!!」
やばい、完全に詰んだ。
すると、首領はカタンと椅子から立ち上がり、こちらへと歩み寄って来た。
待て待て、それ以上近付かれると死ぬ←
私は、一歩近付かれる毎に一歩下がっていった。
森「同姓同名で私と瓜二つな人物か……君は誰の事を言っているのかな?」
貴方「そ、それは…その…」
言える訳がないっ!!
貴方ですって!!漫画の登場人物である貴方ですって言える訳がないっ!!
私が後ずさろうと、一歩下がれば、背中に冷たい感触がする。
あ、まさかの…
気が付いた時には既に遅く、目の前に首領の綺麗な顔が。
森「……これで、逃げる手段はないね。さあ、話してもらおうかな?」
ひぃぃ!!色気の暴力ぅぅぅ!!
貴方「あ、え、その…」
森「何だね?ほら、教えてくれるかな?」
ふっと息を耳に直接ねじ込まれれば、腰のあたりがゾクリとする。
貴方「し、首領、近…」
顔に熱が集まってるのがバレるのが嫌で、俯くと、するとりと頬から顎にかけてなぞられる。
そのまま、くいっと上えと持ち上げられると、意地悪く、尚且つ色気全開の首領と嫌でも目が合う。
貴方「ッ、首、領…」
森「…Aちゃんは可愛いね。」
ぽつりと、甘く低い声で耳元で囁かれれば、私はがくんと膝から崩れ落ちた。
それを、難なく支えてくれる首領。
紳士過ぎて辛いです。
森「ふふっ、耳、弱いのだね。」
貴方「んっ…」
支えられ、更に密着する体勢になったせいか、また耳元で囁かれる。
不意討ち過ぎて、自分の口から自分の物じゃないような鼻にかかる甘ったるい声がもれる。
私は、恥ずかしいやら緊張やらに耐えきれず、またもや意識を飛ばした。
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舞 - 首領のルビ、ボスのはずなんですが...なんだか違和感があるんですよね「しゅ、首領」みたいなセリフの時内容はとても面白くてワクワクしながら読んでいます! (2018年7月2日 22時) (レス) id: 338b13862d (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - 原作しか見てないのでアニメではどうなってるのかわからないのですが、首領の読み方はそのままでなくボスだと思います!更新楽しみにしてます頑張ってください^^*(同コメありましたらすみません) (2017年9月30日 0時) (レス) id: cfd67c96bc (このIDを非表示/違反報告)
浅葱_桜(プロフ) - 森さん(^q^)うぇへへ……なのですが、設定ページで三人称の意味合いが違うと……ヾ(・д・`;)heとかsheとかジャ (2017年8月18日 22時) (レス) id: 638a6231c6 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@現実逃避(プロフ) - きなこさん» 初コメントありがとうございます。この作品で森さん好きが増えたのであればこの上ない喜びですね。企画も賛成して下さり…感謝です。暖かい言葉嬉しかったです。これからも、不甲斐ない作者ではありますが、よろしくお願いしますね*_ _)ペコリ (2017年6月22日 23時) (レス) id: a2afccea58 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@現実逃避(プロフ) - 晋陽さん» 森さんの色気は上手く描写出来ていますかね…?それならばとても嬉しいのですが…コメントありがとうございます。これからも、よろしくお願いしますね*_ _)ペコリ (2017年6月22日 23時) (レス) id: a2afccea58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルリ@現実逃避 | 作成日時:2017年2月1日 21時