首領秘書生活始めます。【文豪ストレイドッグス】

第1話「事の発端」 ページ3

トントンと、目の前の重厚な扉を短くノックする。

貴方「首領、島崎です。」

森「入り給え。」

失礼します、と声を掛け、扉を開くと…。

森「エリスちゃあああん！！何でだい！？何でこのドレス着てくれないのだい！？」

エ「リンタロウが気持ち悪いから！！」

森「非道いよエリスちゃあああん！！」

そこには、ドレスを片手に幼女に迫っている男が居た。

尤も、ヨコハマを拠点とするマフィアのボスだとは思えない。

そして、私の上司とは思えない。

貴方「…首領。」

森「ああっ、来てくれたのだねAちゃん！！聞いておくれよエリスちゃんったら非道いのだよ！！」

私の視線に気付いた首領がこちらを見ると、勢いよく肩を揺らしてきた。

私はがくがくと揺らし続けられては溜まったものではないと思い、首領に目配せした。

そして、エリス様の目線に合わせるように、跪く。

貴方「…エリス様、着てあげたら如何でしょうか？きっと、エリス様ならお似合いになられますよ。」

エ「ドレスは可愛いけどリンタローの必死さが嫌っ！！気持ち悪いっ！！」

ぷいっ！！とそっぽを向くエリス様。

後ろで更に首領が落ち込む気配がする。

貴方「…エリス様の欲しがっていた新しいクレヨン、差し上げますから。」

それを伝えれば、エリス様はぱあっと顔を明るくして、こくりと頷いた。

エ「本当ね！？なら着るわ！！」

そうして、首領からドレスを奪い、着替え室へと向かって行った。

森「Aちゃん。」

貴方「はい。」

森「ナイス。」

エリス様が出て行かれて、ぐっと親指を立てる首領に、私も無言で親指を立てた。

自己紹介が遅れてすみません。

私は、島崎Aです。

つい最近までこの世界には居ない存在でした。

というのも、実は私はトリップしてきたのですよ。

プロローグ見てくれれば分かるかと思うけど、本当はコンビニのトイレに居たんだよね。←

で、出たら目の前にエレベーター。

なんだこれ…って思ってた矢先にエレベーターの扉が開いて、黒服の奴らとこんにちは。

そりゃもう逃げたよ。

だって、見るからにヤ●ザだったからね。

なんか、手にナイフ持ってる奴も居たし。

ここで、いいや！！って飛び込んだ部屋で隠れてたけど、捕まって、はい私オワタ＼(^o^)／

…だったんだけど、本当は。

直ぐに殺されず、首領のとこへGo!!

で、やらかしました。

盛大に。

何をって？

首領に抱き着きました。←

もう一度言います。

抱き着きました。←

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