あと8日�� ページ34
「ジフン？！」
思わず声を出してしまったわたしの方を彼はちらっと一瞥する。
偶然ってことはさすがにないと思う。……ってことは、何かわたしに用があるのだろうか。
「お前も具合悪いの？仲良しだな〜。じゃあジフンもこっちでまず……」
さっきと同じことを説明するソンウン先生の言うとおりにジフンは手続きを済ませた。それから思い出したようにこう言った。
「そういえば先生、さっきグァンリンが南館三階の階段で九段抜かしに挑戦するって言って失敗して倒れてました」
「は？」
「なんかうずくまってて、痛そうだったから行ってあげた方がいいと思いますけど」
「高校生にもなってそんな小学生レベルのおふざけで怪我負うなんて！」
傍にあった救急箱を片手に持って、ソンウン先生は慌ただしく保健室を出て行った。ここにいるのはわたしとジフンだけになる。
「……今の、本当なの？」
「嘘に決まってるじゃん」
単純な先生で助かった。そう付け足してジフンはこちらに近づいてきて、わたしの隣のベッドに腰掛けた。
「さっき、何があったの」
「え？」
「ジニョンが来ただろ。その後お前の様子がいきなりおかしくなったから」
「見てたの？」
「見てたんじゃなくて目に映ったんだよ」
ふん、と言わんばかりにそっぽを向く裏ジフン。
「……わかんない」
わたしの返事に、彼は「はあ？」と言ってすぐまたこっちを向いた。
「わからないわけないだろ！だったらなんで今保健室にいて、目の周り腫らしてんだよ」
「だって本当にわかんないんだもん！わたしの体操服がジニョンのクラスのゴミ箱に捨てられてたんだって！何が起きてるかなんてわかんないし！」
――あ。
彼に言うつもりはなかったのに、つい感情的になって喋ってしまった。
威勢よくわたしに問い詰めていたジフンが急に静かになった。嫌な沈黙が流れ始めている。
ソンウン先生、早く帰ってきて……なんて思っていると、しばらく俯いていたジフンが顔を上げた。
「明日の土曜、空いてる？」
「明日？明日は、お兄ちゃんと買い物が……」
「じゃあ明後日は」
「明後日はバイト……」
「バイトって、あの〇▽大学前の韓国料理屋だろ」
「何で知ってるの！？」
「ウジンから聞いた」
「ああ……」
「じゃあ、明後日の昼時が過ぎた辺りにそっち行くから。二時前なら空いてるよな？」
「え、なんで」
突拍子がなさすぎて、反射的に聞き返してしまう。でもジフンは「さあね」と言って立ち上がった。
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加賀島京(プロフ) - ナギさん» コメントありがとうございます。あたたかいお言葉とても嬉しいです；；前回の更新から時間が経ってしまって申し訳ないです……。楽しみにしていただいているのにすみません！必ず完結はさせますので、これからも読んでいただければ嬉しいです。 (2019年5月9日 3時) (
レス) id: 8ab02f0b4e (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 久しぶりの投稿ですね！嬉しいです。ゆっくりでも全然構わないので完結まで持ってきていただけると嬉しいです……無理ない程度に頑張ってください！ (2019年3月31日 23時) (レス) id: b8f2817426 (このIDを非表示/違反報告)
ARMY - 明けましておめでとうございます！ワナワンも解散で、ほんとに悲しいTTワナワンのことも、忘れないし、加賀島京さんの、作品も、忘れません！今年も、更新楽しみにしてます！ (2019年1月3日 21時) (レス) id: ea329e26cd (このIDを非表示/違反報告)
加賀島京(プロフ) - ARMYさん» わかります、なんでもこなしてしまうデフィが本当に本当に好きで…(;_;) …ああ、そんなことを言っていただけるなんて…本当に嬉しいです…ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2019年1月1日 23時) (レス) id: 7b34f080ca (このIDを非表示/違反報告)
加賀島京(プロフ) - 空さん» ありがとうございます…！空さんの作品を読んでいると、私もヒョンソプを動かしたい…！と思って、つい登場させてしまいました(^^;面白いと言っていただけて本当に嬉しいです。あと、ゆらぎの中でセウンが登場したことに興奮してしまいました、、ありがとうございます、 (2019年1月1日 23時) (レス) id: 7b34f080ca (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年11月23日 0時
