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29:やりすぎ ページ29

剣持side




杉本さんに言われるがまま、田角と部屋の外に出た。
俺が出た瞬間に閉ざされ、鍵がかかる。


「…杉本さん!?」


なぜ、鍵がかかった。
田角を振り返って睨みつける。



「やめてくれるかい。私じゃないさ…。

 ____ 私よりずる賢くてタチの悪い人がやったんだろうね」



思考が止まる。


田角以外の人物、?
そんなの、俺と杉本さんと…


ハッとした。
最初から警戒の対象に外れていた人物。
この扉の向こうにいるではないか。




「彼女とあの人を2人にさせたのは、愚策だったね?」




ナイフをこちらに向けて構える田角。
舌打ちが漏れた。

さっさとこいつを片付けなければ。

杉本さんから押し付けられたバットを固く握る。





「君が本当に倒すべき相手は、彼女の兄だったんだよ」


「なぁーにボサっとしちゃってんのぉぉおっ!」





田角の言葉を遮るように、聞き覚えのある声がした。
その声は田角の奥、廊下の先から聞こえる。
女性の高めの声。特有の金属音。


…轟さんだ。




このままでは俺も巻き添えをくらう。
そんなの願い下げだ。

一瞬、気を取られていた田角にバットで一撃。
その隙に轟さんの射程圏内から外れた。


待ってましたと言わんばかりに鳴り響いたマシンガンの音。
これでもか、と打ち続けている。




「轟さん!…轟っ!もういい!」




彼女の射程圏内は銃弾で開いた穴ばかり。
見なくてもわかる。やりすぎだ。



「あ、うっす」



軽い返事で動き続けていたマシンガンを止めた。
…こんなの、ひとたまりもないよな。


しかし、轟さんのおかげで閉ざされていた扉も脆くなっている。
あとは蹴破れば突破できそうだ。

轟さんには廊下で待機しておいてもらい、俺は扉の前に立った。









「ごめんねっ、杉本、さんっ!」









なんの躊躇いもなく、扉をぶち壊した。

30:全部、うルサい→←28:余計なこと



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黒灰白有無%(プロフ) - 完結おめでとう御座います!!1から一気に最後まで拝見させて頂きました!世界観?独特な感じがし,yanki-組も凄く良かったです卒業生も好きだったので出て来て嬉しかったです.物語構成等好きで色々な所で感動しました素敵な作品を有難う御座いました.是からも応援してます (11月13日 6時) (レス) @page48 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
えどしぐさ - めちゃめちゃよかったです! 完結済みで内容もボリュームがあって最高でした。 (2022年12月31日 16時) (レス) @page48 id: e38a7a3eb0 (このIDを非表示/違反報告)
あいら(プロフ) - 普段はあんまりコメントとかしないんですけど、感動というか短編でこれだけの満足感のものに初めて出会えたのでコメント残し失礼します!続編など待ってます‥!! (2022年12月18日 1時) (レス) @page48 id: 271541484a (このIDを非表示/違反報告)
へーか(ろうがいばばあ??)(プロフ) - 後追いですが最後まで読ませていただきました…めちゃくちゃ最高でした!!ニコさんにお願いなのですがもしよろしければ番外編としてその後とかも書いていただけませんか… (2022年11月10日 12時) (レス) @page48 id: 7be97545e8 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - ごりらさん» コメントありがとうございます。一気読みまでしていただけて嬉しいです!物語の登場人物たちと一緒にハラハラドキドキして楽しんでくださりありがとうございました! (2022年8月22日 16時) (レス) id: 2adc685d91 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ニコ | 作成日時:2022年7月30日 20時

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