29 ページ31
*
Side- Tatsuya
店を出て佐久間と肩を並べて歩く。
真面目な話や相談事、ご飯とか買い物はメンバーなら照や康二と行く事が多く、こうして佐久間と２人でっていうのは珍しい。
佐久間は阿部ちゃんだろうな。
今日だって次の現場に行く時に阿部ちゃんはしきりに佐久間の事を気にしていて……
普段なら阿部ちゃんに任せるけど、今日は時間が合うのが俺だった訳で。
…誘わざるを得ないくらい今日の佐久間はおかしい。
厳密には朝来た時は普通だった、はず。
撮影に入る頃には心ここに在らずと言うか…
どこかぼんやりとした様子だった。
最初はじゃれ合ってた目黒となんかあったかと思ったけど、目黒の方は至って普通だったし。
……夕飯を食いながら佐久間の話を聞いてると、
中学生かよ！ってくらいの恋話みたいなもんで。
まぁグループ内の悩みとかじゃなくて良かったっていうのが正直なところ。
それにしても佐久間ってこんな感じだっけ？
恋愛に免疫ない訳じゃないはずだし…
今だって、妹みたいなもんだしってまだ言っている。
幼馴染みでずっと近くにいるとそんなもんなの？
深「だからそれを一旦置いとけって言ってんの」
佐「置いとくも何も…」
深「だぁあぁぁ、もうめんどくせぇなぁ」
佐「ふっか〜…そんなこ、……」
深「ん？」
突然話の途中で止まる佐久間は元々大きな目を更に大きく見開いていた。
視線の先には一組の男女の姿。
なになに、佐久間の知ってる子？
佐「A…？」
A、と呟いて様子を伺いながら距離を詰める。
「帰るだけでしょ？」
聞こえてきた男の声で絡まれてんのかって把握した。
それは佐久間も同じようで、Aちゃんとやらが手首を掴まれた瞬間にキャップを深く被り直して駆け寄った。
好みだと言う男の声が聞こえて手を引かれたタイミングで反対の腕を引き抱き止めたのは見事だった。
佐「俺のとこに早く帰して貰えます？」
決まった！
何故か俺が内心ガッツポーズ。
なんだよ佐久間、格好良いじゃん。
鋭い視線で射抜かれた男は諦めて舌打ちして去っていく。
佐久間は安堵の息を溢しながらAちゃんの頭を優しく撫でた。
……で、Aちゃんが幼馴染みだよな？
そこは２人が落ち着いたらちゃんと確認するか。
こんなの絶対好きじゃん。
何で自分で分かってないのか本当に不思議なくらいだわ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 967人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆゆ(プロフ) - 純さん» ありがとうございます！本当はもっとあっさり終わる予定だったのに、書いているうちにキャラが勝手に…(実際は文章力の問題)。もう少しお付き合い頂けたら嬉しいです！ (2019年10月22日 19時) (
レス) id: ac690e68a8 (このIDを非表示/違反報告)
純(プロフ) - 更新楽しみしてます！！オチどっちなのかめっちゃ気になります！わたし的にさっくんが、、、、これからも楽しみにしてます！ (2019年10月21日 20時) (レス) id: d3ea9b51f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 鈴蘭さん» ありがとうございます！マイペースながら更新していきたいなと思っています。ピュア感が出せるか分かりませんが、上手いこと流れに組み込めたら良いなと思います。 (2019年10月13日 14時) (レス) id: ac690e68a8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - とても面白くて続きが楽しみです！ちょっとピュアな流れが見たいです。無理せずマイペースに更新お願いします!! (2019年10月12日 15時) (レス) id: fb3e710945 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - めめさん» ありがとうございます！はたして私が甘いのを書けるのか疑わしいところですが話の流れでご希望に添える事が出来そうであれば挑戦してみます← (2019年10月11日 20時) (レス) id: ac690e68a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆゆ | 作成日時：2019年9月8日 11時
