6. ページ6
「おーー、
ここがお前の家かー
俺の家よりでかいね」
流れに身を任せるタイプの私は、
ついに流れに身を任せすぎた結果、
(幽霊ではあるが)お年頃の男の子を家に連れてきてしまった。
「じゃ、おじゃましまーす」
そう言ってジョングクへ扉をすり抜けて行く。
……あれはあまりいい光景ではない。
「……ただいまー」
私もあとに続き、
きちんとドアを開けて家の中に入る。
「おかえりなさーい」
奥のリビングからママの小さい声が聞こえる。
「お、お前のお母さん？
なかなか可愛い声だな」
俺熟女も実はイケる、
とそれはそれは恐ろしいことを口にしながら、
律儀に靴を脱いで(この靴もほかの人には見えないのかと思うと随分と不思議である)
ジョングクは玄関に上がった。
「おかえりA、今日はどうだった？」
パタパタとスリッパを鳴らしながら
ママは玄関に駆け寄ってきた。
ジョングクの死のことを知ってはいるけれども、
敢えていつものように接してくれるママ。
その気遣いには感謝する。
感謝するけど、
「え、まじ？これホントにお前のお母さん？
えーーーまじタイプ、まじかーうわー幽霊との禁断恋愛とか興味無いですかって聞いてくんない？」
「うるさいなもう！」
隣でキャハキャハ騒ぐ幽霊に思わず言う。
……あ。
「あ……ごめんねA……
そういうつもりじゃなくて、ね、」
あああああ
ママの前でなんてことをしてしまったのだろう
うるさいと言われたと思ったママは
悲しそうな目で私を見る。
「いやいや違う違う、ママにじゃないよ今のは
小バエが耳元飛んでてうるさかったから！！！」
そう言いながら
ジョングクのいる空間を腕でバスバス切る
……やはりなかなかにグロテスクな見た目だ。
「……そう？ならいいけど……
夕飯もうすぐできるから、部屋で着替えてきちゃいなさいね」
そう言いながらママはニコッと笑ってリビングに戻っていった。
「…………あぶな……」
「お前、親に向かってうるさいはないだろ」
「あんたに言ったんだよ」
小声でジョングクに言いながら、2階の自分の部屋へと向かう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2038人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ににに(プロフ) - テヒョンの4‘OCLOCK聴きながら読んでてもう目がナイアガラの滝ですよ。もう素敵です、続き楽しみっす。 (2019年4月22日 20時) (
レス) id: adea3fa211 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - ああ、もう涙腺崩壊。笑笑 本当に24話で涙が止まらなくなってしまってとりあえすコメントさせていただいてます。こんなに素敵な作品に出会えて良かったです。泣 (2018年2月7日 0時) (レス) id: f686d690fe (このIDを非表示/違反報告)
m - Twitterなどでお話しかかれてますか！？書かれてるならぜひみたいです！お話しすごくだいすきです！ (2018年1月27日 11時) (レス) id: 229badfe20 (このIDを非表示/違反報告)
りんごり - 凄く面白くて一気に読んでしまいました笑更新楽しみにしてます。頑張って下さい(^ ^) (2018年1月4日 20時) (レス) id: 555706a24a (このIDを非表示/違反報告)
ゆずちゃん - 更新頑張ってくださいね！？もう、メッチャ応援しますから！ (2017年12月31日 0時) (レス) id: 7514c48f96 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：LILY
| 作成日時：2017年10月21日 22時
