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「吐く」
「吐くならトイレでどうぞ」
コーヒーカップから降りた私は
それはもうぐでんぐでんになってしまって
係員の優しいお兄さんがひとまず私に肩を貸してくれ、ベンチまで運んでくれた
(なにせ一緒に遊園地に遊びに来ている相手は私に肩を貸すことすらできない役立たずだからだ)
「私、係員のお兄さんみたいな人と付き合いたい……」
「いや、あーいうタイプはだめ
絶対裏でやばいことしてそう」
「なんでそんなこと言うの
顔に吐くよ」
「随分と悪質だな」
はぁ、と溜息をつき、
「お前のために
水を買ってきてあげたいところだけど」
と言いながらジョングクは立ち上がる。
「あいにく、お金すら持てない」
「……いーよ、だいじょうぶ
わりと平気になってきた」
「無理すんなよ」
「なんであんたはケロッとしてんの」
「まぁ、死んでるからね」
「そっか、死んでるって便利ね」
「そうだな
初めて死ぬメリットを見つけたよ」
ははっと楽しそうに笑いながら
ジョングクは手を差し伸べてくる
「じゃあ次は、あれ乗ろ」
「なにあれ」
「なんか、落ちるヤツ」
「目が回らないなら行く」
「よし行こう」
繋げないとは分かっていながらも
一応その手に手を重ねてみる。
やはり何も感じない。
けどジョングクはそんなことも気にせず
ずんずんと歩いていく。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ジョングクとは、
ジェットコースター以外の乗り物を堪能した。
ジェットコースターだと、
ほかの人にはジョングクが見えないから、彼が座る席を確保出来ないという理由で乗れなかった。
彼曰く、
「ジェットコースター乗れないとかまじ死にたい」
らしい。
もうすでに願望は叶っている気もする。
そして最後に。
「じゃー最後はあれだな」
観覧車に乗ることになった。
「今の時間から乗れば夕焼け見れるんじゃね？」
「それは見たいかも」
「お、急に素直
いま3ポイント好感度アップしたよ」
「3000くらい上げといてよ」
やんややんや言いながら、観覧車の列に並ぶ。
休日なのに今日はあまりお客さんがいなくて、すぐに私たちの番になった。
「何名様ですか？」
「1人です」
周りはカップルだらけの中
1人で観覧車に乗る女子高生。
周りから見たら、さぞかし哀れに見えるだろう。
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ににに(プロフ) - テヒョンの4‘OCLOCK聴きながら読んでてもう目がナイアガラの滝ですよ。もう素敵です、続き楽しみっす。 (2019年4月22日 20時) (
レス) id: adea3fa211 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - ああ、もう涙腺崩壊。笑笑 本当に24話で涙が止まらなくなってしまってとりあえすコメントさせていただいてます。こんなに素敵な作品に出会えて良かったです。泣 (2018年2月7日 0時) (レス) id: f686d690fe (このIDを非表示/違反報告)
m - Twitterなどでお話しかかれてますか！？書かれてるならぜひみたいです！お話しすごくだいすきです！ (2018年1月27日 11時) (レス) id: 229badfe20 (このIDを非表示/違反報告)
りんごり - 凄く面白くて一気に読んでしまいました笑更新楽しみにしてます。頑張って下さい(^ ^) (2018年1月4日 20時) (レス) id: 555706a24a (このIDを非表示/違反報告)
ゆずちゃん - 更新頑張ってくださいね！？もう、メッチャ応援しますから！ (2017年12月31日 0時) (レス) id: 7514c48f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LILY
| 作成日時：2017年10月21日 22時
