妖札石探偵団 〜推理ファイル1〜

最終兵器は魔人！？ ページ42

「あ、ごめん〜！本気で、ごめん〜！」

雷も少し青ざめ、土下座しそうな勢いで謝りまくる。
モモカは違和感を覚え、そして理解した。
そして、同じくらい、に花は一見して弱そうなモモカに目をつけたのだった。

「弱い者から消せ、なのよね…」

花はニヤリと笑うとじりじりとモモカとの距離を縮めていく。
狙われている事ぐらい、モモカにも分かる。そして、花が食虫花と思わしき妖しい花を生み出し、モモカに一撃をくらわそうとしたその瞬間！
モモカがとっさに指で魔法陣を描き、

「弓矢変化！」

生んだ矢で花の茎を射抜いた！
そして、花が顔を真っ青にした次の瞬間、茎は真っ二つに割れ、花の乗る花は墜落！

「何をしてくれるのよね…！」

花が言い切るか言い切らないか、花は消えていった。

「案外、呆気ないじゃん。あの全体花畑女、イバラ生んだ事ぐらいしかしてなくね？」

「それでも大問題！俺はイバラで手足切ったからね！」

「お前、どんだけイバラに飛び込んだんだ？」

拍子抜けするレンと切り傷を見せる太郎。
モモカの復札によりなんとか治った切り傷。

「フフフ…」

水が妖しく笑う。

「負けを確信して、気がおかしくなったの？」

太郎はすでに勝ちモードだ。

「フフフ…負けを確信するのはあなた達の方です！」

水は強気に叫ぶと、後ろを向いて膝まずいた。

「シャドウ様、最終兵器をどうか我らに！」

ボスの名はシャドウ、というらしい。シャドウカンパニーというだけある。

「ふん、いいだろう。『魔人変化』！」

シャドウの怪しい声が響いた途端、水と雷が謎の力で巨大化し、姿も水の塊、雷の塊と化した。悪魔のような鋭い目と牙のついた口がついている。

「え〜〜っ！？」

色んな意味で驚く4人。

「どこが、魔人よ！」

耐えきれずツッコむモモカ。確かに皆の目の前の水と雷は、魔人というより魔物か怪物のようである。

「デッカー！」

叫ぶ太郎。

「更に怪しくなった…」

レンも、もはや呆れる。

「ヤバくない？ねぇ、デカくない！？」

咲も慌てる。
元の水、雷の面影は1mmだってない怪物を前に、皆はただ、呆れたりどよめいたり。
すると、水…と呼んでいいのか分からないが、とりあえず水が、水で出来た自分の腕を4人に叩きつけた。

「うわーっ！」

4人は吹っ飛び、太郎以外何とか受け身をとった。太郎は管理局の地面に激突。モモカが復札を使っていると、シャドウが声をあげた。

「そやつらの名は、『怪水(かいすい)』『怪雷(かいらい)』。せいぜい苦戦し、倒れるがいい！」

恐るべき魔人！→←社訓とイバラ！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す