妖札石探偵団 〜推理ファイル1〜

下っぱ社員と災難！ ページ31

「ホレホレ、問題はコイツどうするかでしょ」

咲が手をパンパン、と2回叩く。

「回復させて、アジトの場所とか、組織の情報とか言わせた方が良いんじゃない？」

モモカの提案に、皆頷く。

「だな。じゃ押さえつけとくか、万が一の時の為に」

ということで、レン、太郎、咲が思いきり体重をかけて男を押さえ、モモカは復札を男に向けた。

「行くわよ？『聖なる光、癒しを与えよ』！」

と、男を回復。
男は意識が戻り、少し負っていた火傷も回復。
だが、レン達に押さえられ身動きが取れない。

「まず、アンタ誰！？よくもアタシ達をもてあそんでぇ…」

咲が水札から札獣を呼び出そうとするが、太郎とモモカにギリギリなだめられる。

「ひ…ひいっ！どうか許してくれ！文句なら、俺に命じた上の幹部に言ってくれ！」

男は思いっきりブルブル震え、命だけはお助けを、と今にも4人を拝みそうな勢いだ。

「何だ、上の命令でやってるチョー･臆病じゃんかー」

太郎が大きく胸を撫で下ろす。

「よーし、おい、アジト教えろ！あと、お前はシャドウカンパニーの下っぱ社員だな！？全部、分かってるんだぞ！」

太郎は、相手は戦意が無いと知ると強気に出た。

「ひいっ！…で…でも、シャドウカンパニーの事を言うなら死を選べ、と…！」

「どうやらコイツがシャドウカンパニーの社員って事は合ってるみたいだな」

とレン。

「何だよーっ、言えよーっ！」

太郎が地団駄を踏む。

「もう無駄じゃないか？シャドウカンパニーはどうやら目的の為ならどんな手段も使うらしいし、能力も未知数だ。なら、こういう雑魚共に『シャドウカンパニーについて喋ったら〜』みたいな呪いがかけられててもおかしくないぜ？自爆とかだったら、俺らは間もなく死ぬな。爆発とかに巻き込まれないよう離れても、その隙にコイツは逃げるし。…コイツ人質にしても、何の意味もないだろうな」

という事で、皆は一応男を近くの電柱に縛り付けて、その場を立ち去った。

そしてその後も、皆は様々なアトラクションに乗ったのだが、様々な災難が降りかかったのだった。
まずお化け屋敷では、お化け達が各自各々の武器を持ち襲いかかってきてマジで死ぬ所だった。

「ぎゃああああ！何あの幽霊！本物の斧持ってるよ！ぎゃあああ、あのゾンビはナイフ！」

「ええい、何だよここ！世界各国のお化けと武器を展示しているとは思えないな！」

とか言いながら皆は走りまくった。

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