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「ごめん、大丈夫」
店の外に出て少し歩いて私は足を止める。
情けない。
こんなことで動揺するなんて
私はどうしてしまったんだろう。
「Aさん…」
弱ってる意中の女を抱き締める、
正しい選択だと思うよ、後輩クン
いっそこのまま身体ごと全部委ねてしまおうかなんて
不届きなことを考える私に
届いた、スパイシー
もう騙されはしないと振り向かない私を
「A」
呼ぶ声。
嘘でしょ？
何であなたがここにいるの？
"トサカ"
「えっ…知り合い、すか？」
動揺する後輩クンの所へ近付く足音。
「てか、その
触らないでくれる？」
戸惑う後輩クンの腕が緩まると私の腕は強く引かれ
「…何してんの、A」
そう耳元で囁く声は、間違いなく私が焦がれたそれで。
「あ、あの、俺、失礼します！
すみません、彼氏いるって知らなくて！すみませんっ」
そう言って慌てて離れていく後輩クン。
彼には悪いことをした。
「おねーさん」
「…何」
相変わらず顔色が読めない。
せっかく私から離れたのに
この男はまた私を苦しめるの？
「何で来なくなった？」
「……別に」
「わざわざ隣町で何、避けてんの？」
「…は？あなたには関係ない」
ムッと不機嫌を顔に出す男。
眉間の皺が深く刻まれ、それでも美しいその顔は本当に憎らしい。
「だいたい、何？
私あなたのものになったつもりないから…」
「は？ふざけんなよ」
「ふざけてんのはどっちよ！」
あぁヤバイ。
これ、
多分止まんない。
「あなたが来なかったんでしょ！？」
「私に名前も告げないままにあんな所に連れていってまた放置して」
「"トサカ"なんでしょう？平成の不動産王！」
「私のことなんてただの気紛れだったくせに」
「もうたくさん、私はあんたの暇潰しのおもちゃじゃない！」
「あなたみたいな男、すぐにでも忘れたいんだから！！」
私の悲しさは怒りとなり、思いのままにぶちまけた。
最低、最悪。
この男の遊びに本気になったのは私なのに
それを八つ当たりするなんてカッコ悪すぎる。
だけど
こっちにだってプライドはある。
いつでも抱ける、あなたのものじゃない。
睨み付ける私に
鋭い視線のまま近付く男。
文句があるなら言えば？
私はあんたに屈したりしない
…つもりだったのに。
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ひろみ - 私も臣大好きなので、キュンキュンしながら読みました。どうなるの？とドキドキで、途中でやめる事ができず、夜中までかかって一気に読ませて頂きました。 (2017年4月2日 2時) (
レス) id: e9c7ef6696 (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 3~しかないんですかね??間違ってたらごめんなさい (2017年1月8日 15時) (レス) id: 811aaed8b2 (このIDを非表示/違反報告)
あんな(プロフ) - 毎回毎回キュンキュンしながら見てます！！ (2016年9月19日 0時) (レス) id: 16f1420843 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - 続きが気になりすぎます(*^^*)！NEEさんのお話大好きです＼(^^)／NEEさんのペースで大丈夫ですので、無理せず更新お待ちしております(*^^*)！ (2016年5月22日 10時) (レス) id: 31f7cf4807 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - あとさんと同じく！隆二くんに触れられてるところを見て、臣にいろいろ大切なことに気づいて欲しいです(>_<) (2016年5月22日 10時) (レス) id: 31f7cf4807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年4月14日 22時
