優しい嘘と冷たい言葉 (ページ30)

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「…あのさ、昨日ね優希が梨愛とあったってさ」

「…あぁ」

私の前では正体隠してたのに
結萌の前では言っちゃうんだなぁ

「…それで、分かったよね？
私が梨愛に近づいたのは気になってたからとかじゃない
ただ、大切な妹の頼みだから
それに、梨愛だって優希に頼まれて私に話しかけに来たんでしょ」

「それは違う」

…その子、素直に見えて結構な嘘つきだな

「どう違うの」

「本当に頼まれただけなら私と友達になりたいなんて思わない」

「それはアンタの理解者になるために少しでも距離を縮めようとしただけよ」

「友達になれて演技でもあんなに喜べないあれは本心から出たものだと思うのだけれど

…後、私は優希の頼みで結萌に話しかけてきたわけじゃない」

「…」

「結萌が私の元から離れるのが嫌だったし
せっかくなれた友達っていう関係を無くしたくもなかった
…それに私は結萌の親友でありよい理解者になりたいと思ったの
それは自分自身の気持ち」

「…親友でありよい理解者…」

結萌がぶつぶつと呟いている
まるで自分に言い聞かせているように

「そう、あんたがなりたくないといっても私はならせるから」

そう宣言すると
結萌がぷっと吹き出した

「…ふふ
そっかぁ…親友かぁ…」

結萌は若干涙が浮かんでいる目を私に向けて
ニコリと微笑んだ

「いいわよ、よろしくね…未来の親友」

〜前編終～

--------ｷﾘﾄﾘ線--------
前編終了いたしました
次からは中編に突入
やっと梨愛を結萌が助ける話です
梨愛ちゃん最後の方やたら素直なこになってますが
梨愛ちゃんは基本心を開いた人には素直です

梨愛ちゃんは結構流されやすいところもあるのかな？と書いてる本人でありながらそんな考察をしていました

さて、中編では前編で貼りすぎた伏線を回収していけたらな…と思っております

どうか宜しくお願いしますﾍﾟｺﾘ((･ω･)_ _))