＃8 ページ9
〈 No.2に通達、監視団体WhiteTails総統、フロア5に確認。炎の能力者と共にNo.3と交戦中。至急応戦へ 〉
スピーカーから聞こえる無機質な声。No.2はどうやらゾムのことを指しているようで、ゾムはちっと舌打ちをすると攻撃の手を止めた。
「すまんなシャークん、上から命令が入ってん。せやからこれで＿＿」
「待てよｯ!!!!」
突然の大きな怒声に、ぴくりとゾムは肩を揺らした。
見ると、もの凄い殺気がシャークんから放たれている。俯いていて顔はよく見えないが、確実に本能がゾムの体を硬直させた。
「...監視団体？至急応戦？......俺から逃げんのかよ。なかむのとこには行かせねぇ、殺させねぇ!!!」
シャークんは顔を上げると、左目の瞳孔が薄ら黄色に染まっていた。
実験の時に見た、あの瞳だ。
「ピエロの真似事ごときに、俺が負けるわけねぇだろ。行くなら...俺を殺してから行け」
「...」
ゾムはさっきまで笑っていたのが嘘のように冷めた目つきになると、耳のインカムに手を添えた。
「No.2、応戦不可。ボス.......悪いけど俺、用あるんで」
そう言うと、ゾムはシャークんに向き合って構えた。
「一瞬でケリつけたるわ」
「とっとと殺してやるよ」
そう言うと、ゾムはシャークんへ飛びかかり、シャークんは目を閉じて術を唱えた。
「＿＿＿
その瞬間、ものすごい爆風と衝撃波が部屋を襲い、部屋を閃光が包み込んだ。
＊ ＊ ＊
「っシャケ!!!」
閃光が部屋を包み込んだ瞬間、スマイルは声の限りに叫んだ。青い透明のガラスに両手を押しつけて、ガラスがなかったら乗り出して落ちてしまいそうな、そんな勢いで。
シャークんが強いのは、百も承知で知っている。彼は六人の中で一番強い。一対一で戦ったら、俺なんかでは歯が立たないほどに強いんだ。
爆風と衝撃波は、スマイルを隔離しているガラスさえも振動させた。大先生は顔をしかめると、自身の能力の力を強めてガラスが割れないように強化する。
しばらくすると、閃光が収まった。段々と人影が見えるようになり、スマイルは目を凝らした。
部屋の中央に立っていたのは＿＿＿＿＿＿＿＿＿。
「...歴戦王の座は譲らん、ってか......」
そこには、右半身が鮮血で染まったシャークんが立っていた。
＊ ＊ ＊
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CA(プロフ) - かりんとうさん» コメントありがとうございます。そう言って頂きとっても嬉しいです!(^^) ゆっくり更新となりますが、私なりに頑張って番外編を制作中ですので、機会があればそちらもよろしくお願いします。最後まで閲覧ありがとうございました!! (2020年3月14日 0時) (
レス) id: 8d937f2b1a (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう - めっちゃ天邪鬼面白かったです!番外編楽しみにしてます！CAさんのペースで更新お願いします！(語彙力ない) (2020年3月13日 23時) (レス) id: dd325e7063 (このIDを非表示/違反報告)
CA(プロフ) - (名前)SOSORARAさん» コメントありがとうございます。受験お疲れ様でした!(^^) コラボ中心に更新ですが、たくさんのお声があって作成に至りました。近日公開ですので、よろしければ是非!! ( ´ ` ) (2020年3月11日 16時) (レス) id: 8d937f2b1a (このIDを非表示/違反報告)
(名前)SOSORARA(プロフ) - 天邪鬼また新しい話が読めるので嬉しいです！！私も今日受験が終わったので、それとこみで本当に好きな話なので待ってます(*'▽'*) (2020年3月11日 15時) (レス) id: 9690945b39 (このIDを非表示/違反報告)
CA(プロフ) - らいら@金春色さん» コメントありがとうございます。「Fin」には本作で伝えたかったことを詰め込んで書きました!(^^) 番外編、更新速度は落ちるかもしれませんが頑張ります! 閲覧ありがとうございました! ( そうです、キャビンアテンダントです笑 ) (2020年3月7日 10時) (レス) id: 8d937f2b1a (このIDを非表示/違反報告)
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