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「乱暴に扱っちゃダメだよ、可哀想じゃないか……それに、暴力による支配で怖がられるより信頼を得て懐柔した方が、ニンゲンは可愛いよ?周りも萎縮しなくて済むだろう?」


「そんな事言わないで、仲良くしておくれよ。親愛のしるしにエレちゃんと呼んでいいから。…笑うところなのだけれど…」

「私のために、どうもありがとう。」

「わあ、偉い偉い!いい子だね。頭を撫でてあげようね」

「紅茶は好きかい?良かった!先程淹れたんだ、飲んで。あはは、嫌だなあ。私は飲まないよ。香りが好きなんだ、だからね、作っただけ。」

「口が悪いね。そういう時は”お死にになって”と言った方が上品だよ」

「……おや、何か気に触ってしまった?ごめんね。わざとではないんだよ」

「これくらい出来て当然だよ。私は上に立つ者なのだからね。ああでも、君に褒められるのは悪い気がしないかも。」

「ただでさえ黒薔薇寮とは仲が悪いと言われているのに、あまり大事にすべきではないと思うんだ。ほら、仲直りをして?そんなに怒らないで、綺麗な顔が台無しだ。」

「うん?可愛い?私が?…初めて言われた。君は少し変わった感性をしているのかな?いいや、構わないよ。むしろ面白い子が見つかって好都合まである。君に興味が湧いてきたよ」

「弱いものいじめは苦手だなあ、個人的には強くて生意気な人を屈服させる方が好き。うふふ」

「契約がしたい?卒業しても、私と特別な繋がりを得たい?そうだねぇ、君のことをいちばん大事にしたくなったら考えてみようかなあ。だって皆可哀想だからね、その中から選ぶのは大変なんだ。頑張って、私の特別になってみせて?」


「意地悪がしたいわけじゃ無いけれど、私に縋る君を見るのは楽しいね。か弱くて可愛いなあ……」

「…君、こんな事も出来ないの?駄目だよ。そんな事あってはいけない。上位者としてニンゲンたちに示しがつかないなんて、恥さらしにも程があるからね。もっと頑張って?大丈夫、君なら出来るよ!偉大で崇高な吸血鬼だもの」

「すごいね!上手上手。頑張って!」

「おきる、うん、今……おきるからね……」

「怖がられるのは嫌いじゃないよ。畏怖って、何よりの賞賛だと思わない?…おや、そう」

「おや、おやおや…君、とても背が高いんだね。少しかかんでおくれ?そう、いい子。見上げるのは疲れてしまうからね」

「”様”なんてやめてよ、エレノアさんと呼んで?」

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作者名:やまざき | 作成日時:2023年3月20日 16時

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