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私が過去に戻って一週間が経った。
最初の２日は起き上がれなくて、ずっとベッの上ドで過ごした。３日４日は、ベッドから降りて歩く練習をした。そして一週間経った今、普通に体を動かす事が出来るようになった。
この一週間という異常的な回復力の秘訣はこの私の有り余るほどの魔力量にあった。
回復までの一週間、私の体調を心配する手紙は母の分しか届かなかった。あの日私を助けてくれた母の護衛騎士の男からも、勿論父や弟からも手紙はこなかった。
分かりきっていたが、一応一国の王女が病に耽って一週間も療養生活を送っているのだから、形式上はお見舞い品を贈ったりするものじゃないの?
こんな分かりやすいような彼らの態度を無理やりポジティブな思考で流した昔の私は、周囲からしてみれば滑稽だったと思う。
そう考えれば考えるほど
あぁ、いらつく。
医者からは原因不明の病だと診断された。
当てはまるような病はいくつかあるが、全て違う気がする。本当に、今まで見たことのないような病だ、と。
手を尽くすが、この先何が起こるか分からない。とも言われた。
あらそう、とだけ言って医者を追い払った。
一週間も経てばこの不可解な現象にも馴れるわけで私は既に12歳になった自分を受け入れられるようになったし、12歳の頃に世間で起こった出来事や人間関係も把握できた。
そして未来に起こるであろう出来事も思い出すことが出来た。
私が12歳の時に起きた大イベントは覚えている限りだと、３つ。
母の死
父の再婚
母の護衛騎士の騎士団長就任
この中で先に起こるのはお母様の死だ。
お母様の死の衝撃は小さい頃の私には辛いものだったが、何より辛かったのはお母様が死んだ後、時を経たずとして、お父様が側室、、愛人のハユンと結婚したことだった。
ずっと不思議だった。
お父様を裏切ったと後ろ指をさされていたお母様を王妃の地位に留めていた父が。
もしやと思ったが、結局お父様はお母様を愛していなかった。
義母には側室の時に産んだお父様との子供が3人居た。長女のソユン、次女のイェリ、そして長男のドユン。対してお父様とお母様の子供はジョングクただ一人だった。
それでも、彼は長男のドユンよりも早く生まれた為、王位継承争いでは他の3人の誰よりも圧倒的に有利であった。
その頃お母様を失ったショックで自暴自棄になっていた私を支えてくれたのは、母の護衛騎士だったあの男の人だった。
彼は、騎士団長になっていて、初めてあった時よりもたくましくなっていた。
しかし彼は2年後、呆気なく亡くなってしまう。
私のせいで。
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葛湯(プロフ) - エレンさん» エレンさん、コメントありがとうございます！とっても嬉しいです!頑張ります！ (2021年9月15日 9時) (
レス) id: 05825be203 (このIDを非表示/違反報告)
エレン(プロフ) - とてもとてもおもしろいです！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2021年9月14日 21時) (レス) id: 3565c3ac01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葛湯 | 作成日時：2021年9月12日 22時
