【新村コウ誕生祝い特別編】 ページ15
コウside
今でも、思い出す。
「お誕生日おめでとう、コウちゃん」
田舎で、貧乏な暮らしをする俺とおばあちゃん。
貧しいながらも、おばあちゃんは俺の誕生日になるといつもケーキを買ってくれた。
「ありがとう、おばあちゃん！」
とても小さなカップケーキだった。
でも、俺は何より嬉しかったのだ。
それをくれたのが。
祝ってくれたのが。
心の底から好きを向けられる、大好きなおばあちゃんだったのだから。
【You remind me of a special emotion.】
・・・
今日は、日曜日。
俺もAも、今日は仕事もなく、学生であるユキナリ、リンタロウ、ミサキも当然家で各々の時間を過ごしていた。
俺も例外ではなく、自室でミントを撫でながらパソコンでネットサーフィンをしていた。
ふと、撫でていたミントがにゃあと鳴き、するりと俺の手から離れる。
地面に降り立ったと同時か、ドアをノックする音と共に、Aの声が聞こえてきた。
「コウ、ちょっと良い？」
「…？どうした？」
俺の声に、彼女はドアを開けて入ってくる。
ミントは彼女に構って欲しげにじゃれつき、彼女は撫でながら俺に話しかけた。
「私もそろそろパソコンを買い換えたいんだけど、コウにも意見を聞きたいな思ってさ」
「それは…今から買いに行くってことか？」
「そゆこと」
Aはニコッと笑って、用意して待ってるねと言い部屋を出る。
「ふむ…」
たしかに、たまにはそういうのも良いかもしれない。
普段から彼女にはお世話になっている。彼女とて職業柄パソコンは必須だし、そういう面なら俺だって役に立てるだろう。
俺は1人納得して、早速支度を始めることにした。
・・・
用意が終わって、彼女の運転する車に乗り。
2人で電気屋へ。
「どんなのが欲しいんだ？」
「うーん、そりゃ高性能であればあるほど良いんだけど…コウだったらどんなのが欲しい？」
「ふむ…」
早速意見を求められ、俺は商品棚をぐるりと見回す。
容量に特化したもの、軽量化を重視するもの、他にも見た目、通信速度など。
どれも魅力的だが、俺は特に目に付いたものを自然と指差していた。
「俺なら、これだな。容量もあるし、通信速度が速い。軽いから持ち運びも楽だしな」
「おぉ…」
俺の提案にAはしばらく見つめて、よし、と1人呟いたかと思うと、早速店員を呼び出す。
そんな即決で良いのか？
俺の意見しか聞いていないのに？
そんな俺の様子に、彼女は微笑んだ。
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麗紅花(プロフ) - 此処まで読んできましたが……不幸な終わり方ではなく、正しい道を貫く事を選んでからの幸福になるエンドで良かったです！（←語彙力がオカシイ……）。しかも、番外編的な続編もあって良いと思いました。「是非とも続きを！」と思いました。機会があれば、お願いします (2022年12月13日 16時) (
レス) @page23 id: ba1809d3dd (このIDを非表示/違反報告)
黒我 - 今更なんですが……とても面白かったです！！もし続きがあるのであれば楽しみにしております！！ (2021年11月12日 21時) (レス) @page23 id: 4b03b5f44e (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - 海月猫さん» ありがとうございます^ ^頑張ります！ (2019年6月19日 0時) (レス) id: a5f5162e93 (このIDを非表示/違反報告)
海月猫(プロフ) - 面白かったです！これからも頑張ってください！ (2019年6月18日 0時) (レス) id: db1e8d80c6 (このIDを非表示/違反報告)
桜音 - 下に書かれている方が居ますが、オリジナルフラグはちゃんと外しましょう。スタジオわさびさんに失礼ですよ。 (2019年1月17日 14時) (レス) id: 257d7b43bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アヤノ x他2人 | 作成日時：2018年6月22日 12時
