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「リンタロウは何が良い？」
「んー…じゃあ、ベリーホイップで」
「はーい」
席取り役に任命されたリンタロウが座っていると、しばらくしてAが2つのクレープを持って帰ってくる。
リンタロウが選んだものは、苺やラズベリー、ブルーベリーとあらゆるベリー系とホイップが詰め込まれたクレープで、
一方Aはカスタードホイップにチーズケーキが突っ込まれたような、少し変わった、そしてかなり高カロリーそうなクレープだ。
「…よくそんなの食べるね」
「甘いは正義だもんね」
「あ、そう…」
もう何も言うまいと、リンタロウは手渡されたクレープに無言で口を付けた。あ、美味い。
「ずーっと連れまわしちゃってごめんね、リンタロウ」
「全くだよ、まさかこんなに持たされるなんて…っていうか最後ほとんど食材じゃないし」
「あはは…申し訳ない」
ワザとらしくため息をついてみせれば、Aは困ったように眉尻を下げて笑う。
まぁ申し訳ないなんて少しも思ってないだろう、とリンタロウは思いつつ、何か彼女を困らせるものはないかと周囲を見回した。
その時。
「…あ」
「どうしたの？」
「……いや。何でもないよ♪」
たまたま商店街の通りを眺めていた時だ。
その通りを、私服姿のコウが歩いているじゃないか！
おそらく彼はpc系の何かでも買いに来たんだろう。
そしてこれは、好機だ。
しばらくリンタロウが見つめていると、やがてコウは僕の目線に気付いたようで、訝しげに見つめ返している。
そこを、リンタロウは狙った。
「ねぇ、A姉さん」
「ん？」
何も気付いていないAに、リンタロウは顔を近付けた。
「…！！」
ふに、と唇に柔らかい感触。
なるほど、彼女の唇の感触はこんな感じなのか。
しばらくフレンチキスを続けて、離す。
キョトンとするAを他所に、リンタロウはもう一度コウを見た。彼は唖然としてリンタロウ達を眺めている。
してやったり。
ニンマリとそんな表情をして、リンタロウはAに笑いかける。
「じゃ、そろそろ行こうか」
「？？…う、うん…？」
これで、A姉さんもコウも困れば良い。
もしかしたら2人の恋の進展、とかもあるかもしれない。
これは面白いものが見られるぞ。
リンタロウは内心わくわくしながら(と言うか他人から見ていても楽しそうだったのだが)、Aの手を引き席を立つ。
コウは既に姿を消していた。
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麗紅花(プロフ) - 此処まで読んできましたが……不幸な終わり方ではなく、正しい道を貫く事を選んでからの幸福になるエンドで良かったです！（←語彙力がオカシイ……）。しかも、番外編的な続編もあって良いと思いました。「是非とも続きを！」と思いました。機会があれば、お願いします (2022年12月13日 16時) (
レス) @page23 id: ba1809d3dd (このIDを非表示/違反報告)
黒我 - 今更なんですが……とても面白かったです！！もし続きがあるのであれば楽しみにしております！！ (2021年11月12日 21時) (レス) @page23 id: 4b03b5f44e (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - 海月猫さん» ありがとうございます^ ^頑張ります！ (2019年6月19日 0時) (レス) id: a5f5162e93 (このIDを非表示/違反報告)
海月猫(プロフ) - 面白かったです！これからも頑張ってください！ (2019年6月18日 0時) (レス) id: db1e8d80c6 (このIDを非表示/違反報告)
桜音 - 下に書かれている方が居ますが、オリジナルフラグはちゃんと外しましょう。スタジオわさびさんに失礼ですよ。 (2019年1月17日 14時) (レス) id: 257d7b43bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アヤノ x他2人 | 作成日時：2018年6月22日 12時
