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キッチンに飛び込んで、私は見た。
壁まで追い詰められ、座り込み怯える弟の姿。
壁までユキを追い詰め、凶器を振り下ろそうとする狼の姿。
私がするべき行動は、1つしかなかった。
「……ねぇ、何をしているの？」
「！！！」 「姉さん…！？」
「私の弟に、何するつもり…？」
凶器を持つ狼の左腕を、私は掴んで捻ろうとする。
狼はそれに気付いたのか、私を押しのけそのまま走って逃げ去っていった。
「ったた…」
「大丈夫…！？」
尻餅をついたせいで、尻がジンジンと痛む。
狼から解放されたユキは、慌てて私に駆け寄った。
「大丈夫って、ユキ…あんたねぇ…」
「あいたっ！？」
そんなユキの頭に、私は軽くゲンコツを落とす。
そうして頭を押さえ座り込むユキを、私は思い切り抱きしめた。
「ちょ、姉さん…！？」
「黙って」
短くそう言うと、ユキは口をつぐむ。そしてそろりと、遠慮するような彼の手が私の背に回ってきた。
静寂がキッチンを包む。
感じるのはユキの体温と、鼓動だけ。
大丈夫。ユキは生きている。
そう思った瞬間、どっと恐怖が溢れ出してきた。
もしかしたら、狼に凶器を振り下ろされていたのは私だったかもしれない。
掴んで捻ろうとした私の腕を狼は、簡単に捻り潰せたかもしれない。
でも、そんなことより。
「ユキが、死んじゃうかと思った…」
「…うん」
私は長く息を吐いて、ユキの肩に顔を埋める。
例え弟でも、こんな表情は見せたくない。
「本当に、心配したんだよ…」
「うん……ごめん…姉さん」
私たちは、ずっと抱き合っていた。
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アヤノ(プロフ) - 鈴錬さん» ありがとうございますー！これから頑張ります^_^ (2018年5月27日 20時) (
レス) id: 090e21dff8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴錬 - 続編がッ…楽しみすぎるッ…！！ (2018年5月27日 19時) (レス) id: 28c60ad67a (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます！！これからも頑張っていきます…！！(≧∀≦) (2018年5月26日 18時) (レス) id: 6c09e3d638 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - アヤノさん>>ありがとうございます！！今回もとても凄かったです！！続き楽しみにしてます！ (2018年5月26日 18時) (レス) id: 3a8da8a787 (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - さくらさん» コメありがとうです！これからちょくちょく絡ませていきます…！！ (2018年5月25日 7時) (レス) id: 6c09e3d638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アヤノ x他1人 | 作成日時：2018年5月14日 21時
