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兄さん
「………くっそ…」
「…？」
がしがしと自分の髪を掻き回して、兄さんは苛立った顔をする
兄さん
「…………はぁ
馬鹿。お前は馬鹿
俺らのことなんてほっといて出る方法を探せば良かったんや」
突然罵倒を喰らった
え、そんな嫌いなら関わらなければよくない？と思うが、突っかかってしまうのも人間らしさなのだろうか
兄さん
「いっそ俺ならここから出してやることだって出来る
それでもお前はきっと此処に残るって言うんやろ
なぁアヤ…それは、なんのため？」
「……皆さんの引き留め役となるため、です
あと…ついさっき、コネシマと色々あって…この先でコネシマに謝りたいなって」
兄さん
「………漫画の主人公でもないくせに、そんなことして死ぬと思わんの？」
少年漫画とかは特に、漫画の類はそうだ
死ぬことなんてほとんどない
結局生きてたりして、悪とされた相手を潰していくことが多い
時に闇落ちしたライバル助けたりね
けど
「はい、私は主人公じゃないです
ですから私は困ってる人を見ても絶対には助けてあげようなんて思えないし、誰とでも仲良く出来るわけでもなければ何か特別な力を有しているわけでもありません」
だからこそ
「だから、自分の存在価値が見出せそうな場所に依存するし
死んでもいいから謝りたいなって思ってる」
依存先が減るから、なんて言ったら言い方が悪いのだけど
「コネシマが私を殺すんだと何度も言い聞かせるので…
それ以外に殺されてたまるか、と…ほんの少し思わなくもないですけど」
手首より上にまで侵食を始めた蔓は、何処へ向かうのか
心臓まで来たら、心臓の方が止まっちゃいそうだななんて思うけど
兄さん
「……………あー、負けた。俺には無理だ」
うがっ、とソファーに脱力するように腰掛けた兄さん
雰囲気がガラリと変わり、ふにゃりと笑って疲れた顔をする
バサバサと歌っていたカーテンが一気に開き
照明が全部消えて、月光が明るく差し込み始めた
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シロ(プロフ) - とても面白かったです！続きも楽しみにしてます！！！ (2021年10月16日 22時) (
レス) @page50 id: a4ad6ae738 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます！！！！！更新まってます！ (2021年10月16日 15時) (レス) @page50 id: b410cfc145 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 白瀬妖さん» はい！頑張ってください！ (2021年10月11日 19時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
白瀬妖(プロフ) - mottsarerachizuさん» 楽しんで頂けているのでしたら幸いです。この調子で続けさせていただきます。ご協力ありがとうございます。 (2021年10月11日 18時) (レス) id: 33f684726d (このIDを非表示/違反報告)
白瀬妖(プロフ) - 桜華さん» 改善ページに追加で記載させていただきました。ご協力の方ありがとうございます。 (2021年10月11日 18時) (レス) @page36 id: 33f684726d (このIDを非表示/違反報告)
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