three years ago -8 ページ47
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十二月二十三日。
明日は相葉さんのお誕生日だ。
お祝いするようになって五度目の聖夜。
の、イブ。
ディナーの片づけを手伝った私が翔くんと一緒にロビーに戻ると相葉さんが一人でコーヒーを傾けながら携帯を見つめていた。
私たちに気が付いて顔を上げるとパッと笑顔を浮かべる。
「お疲れ様Aちゃん、翔ちゃん」
「ありがとうございます」
「どうも」
相葉さんは持っていたマグカップを置くと私たちの方へ身体を向ける。
「ねぇAちゃん、ちょっと裏の天文台まで付き合ってくれない？」
「いいですけど……じゃあ翔くんも、」
「あ、ううん、できれば二人で」
「え」
私は驚いて相葉さんを見つめた。
整った顔には微かな笑みが浮かんでいる。
私は翔くんの顔を見上げた。
面倒そうに一瞬眉根を寄せた翔くんはけれどお客様相手だからかすました顔で言う。
「どうぞ、ご自由に。俺には関係ないですし。じゃあなA、手伝いサンキュ」
「あ、翔くん……」
翔くんはポンと私の肩を叩くとさっさとロビーを出て行ってしまった。
あとには当然私と相葉さんが残される。
「えっと、嫌なら無理しなくていいよ？」
「あ、いいえ、そういうわけじゃないです。私でよければぜひ」
思い返せば相葉さんたちを迎える準備をしているときには今年は相葉さんと天文台に上ることもないなって思ってたのに、ふたを開けてみれば夜道を懐中電灯で照らしながら逸れないようくっついて歩いている。
何があるかわからないものだ。
いいことかどうかは何とも言えないけれど。
「Aちゃん、ほら」
「ありがとうございます」
転がった石に気が付いた相葉さんが手を差し出してくれた。
あまりにも自然に手を取るものだから考えるより前に相葉さんの手を握る。
手が離れてからようやく、握ってしまってもよかったものかと考えた。
どんな人かわからない相葉さんの奥さんの姿がまた脳裏に浮かぶ。
ここの所同じことを考えてばかりだ。
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iCHiKA(プロフ) - ともさん» ですよね〜。姿がわからないからこそ、みたいなところもありますので想像しながらモヤモヤしていただけたらと思います、笑 (2021年2月28日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 相葉ちゃんの奥さん…めちゃくちゃ気になる(￣▽￣;) (2021年2月22日 22時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - ともさん» ともさんいつもありがとうございます！ですよねー、私もそう思ってます。いずれ変化もやってくるので、そのときをぜひのんびりお待ちくださいませ。 (2021年2月15日 20時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - あぁーもぉー相葉ちゃんを悲しませる様な彼女とは別れちゃえば良いのに！にのちゃんの言うように…相葉ちゃん振り回され過ぎ… (2021年2月13日 8時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年12月25日 12時
