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Aside





はぁ……。





かき氷、味しなかったな。





目の前に座る大昇くんで頭がいっぱいだった。





ずっと私を見てくれる目は優しくて





美味しく食べる姿は可愛くて





喋る会話は安心する。





大昇くんの全部が私をドキドキさせてくる。





どこかでもう気づいてた。





この気持ちを。





私は、机の中にしまっていたフィルムを取り出して





最後に残った空きに文字を書き始めた。





“好きな順番”





最初はそう書こうと思ってた。





だけど、それだけじゃ足りない。





もっともっと気持ちは大きい。





だから、こうやって綴る。





“私の大好きな人”





ちょっと不器用な言葉かもしれないけど





私にとって大事な気持ち。





このフィルムを花火大会の日に渡そう。





これは、私にとって告白と同じ。





だけどちょっと気持ちを隠したずるい告白。





フィルムをカバンの中にしまって、





ベッドに横たわった。





『大昇くん、どうしてこんなに気にかけてくれるのかな』





私と同じ気持ちだったら……なんて考える自分がいる。





仰向けになって大きなため息をついた。





私の恐ろしい夢の中で、毎回大昇くんが出てくる。





何回も、何回も。





夢の中の大昇くんは、





いつも悲しそうな、儚い顔を見せる。





『はぁ……だめだめ、夢の話は終わり!』





花火大会に向けて、可愛くしていかなきゃ。





楽しみのまま私は眠りについた。





.

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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年8月13日 0時

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