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那須side
浮所「どこ行ってたの?」
那須「いや、ちょっとトイレ」
グラウンドに戻ると、浮所が俺を探していた。
女子があーだとか野球部の後輩がこーだとか
俺を探す人がいっぱいいるなんて、そんな報告。
やっぱりあの階段で言った通りになった体育祭。
俺を探してくれる人の中に
Aちゃんもいるかと思ってたけど
なんか離れたベンチにいたし、笑
見つけた瞬間、何故か足が動いていた。
友達居ないらしいし、しゃーなし的な?笑
自分でも勝手に体が走ったことに理解ができない。
“那須くん!一緒に写真撮ろ”
突然、目の前に現れたどこのクラスかも分からない女子。
カメラを持って待ち構えている。
確か…Aちゃんも写真撮ろって…忘れてた。
さっき撮れるタイミングだったのに、
向こうも忘れてた?
“あの〜那須くん?”
声をかけてきたこの女子たちを見て思う。
なんか、もっと……
Aちゃんは目を大きくして…
楽しそうに言ってたな…笑
Theキラキラな目!って感じ笑笑
「ぷっ…ははは笑」
“どうしたの?那須くん笑”
思い出しただけで、あの顔。笑
例えたら、散歩したがるチワワみたいな感じだった。
那須「ごめん、なんでもない。笑」
“じゃあ早く写真撮ろ?”
浮所「あーだめだめ!俺を通してからにしてくださーい」
那須「浮所?」
浮所「那須の写真撮っていいのは俺だけなの」
どこのクラスか分からない女子に割って入る姿。
俺にしか分からない怪しげな笑みを浮かべていた。
浮所「だから、ほら!あそこ!龍我に行ってきな」
“えー、那須くんと撮りたかったのに”
那須「ごめん、?」
“じゃあ、また今度撮ろうね〜”
龍我にはちょっと申し訳ないけど、
浮所のおかげで女子たちはいなくなった。
正直、知らない女子達とは撮りたくないし
仲のいい人とだけ撮れればいいと、俺は思う。
那須「浮所、サンキュ」
浮所「まぁ〜ね、また俺に仮作っちゃってさ笑」
那須「そのうち返すから笑」
そう、自分が許せた人にしか写真は撮らない。
それから、
浮所が何故かニヤニヤした表情を浮かべているのは
無視した。
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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年6月20日 21時