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『先輩!!先輩!!』
「まだ俺階段登ってる途中なんだけど」
それもまたいつものように集合した日のこと。
『いよいよですね！』
「……目キラキラしすぎ笑」
『そりゃあ〜当たり前じゃないですか！
. だって体育祭ですよ!!』
ストローの刺さったカフェオレの紙パックを
那須先輩は落ち着きながら飲んでいる。
『なんで那須先輩、そんな落ち着いてるんですかっ笑』
「えっ別に教えても良いけど、さ笑」
私が理由を聞こうとすると
何だか嬉しそうに返事が来た。
「まーね、モテちゃうからさ、俺、笑」
『……はい？』
「だから、モテモテになっちゃうの、体育祭は」
少し鼻の下を伸ばしながらニヤニヤと。
本当なのか冗談なのか…。
わざとらしい言い方と仕草。
でも、
なんとなく想像はつく。
だって
今まで触れようとしてこなかったけど
初めて会った頃から気づいてた。
『まぁ……そりゃ那須先輩イケメンですもんね』
「え、なに、びっくりだわ笑」
そう、那須先輩は目鼻の整った端正な顔立ち。
私の予想だと、
何人もの女子に告白されてきた人生だと思う。
那須先輩が自分でモテモテになるとか
言っちゃうところは残念だけど
きっと本当にモテモテになっちゃうんだろうな。
そんな景色を想像したら……
なんかやだ……
それは、この場所で毎日
2人きりの昼休みが特別に思えた感情からか
那須先輩が他の人とって……
またひとりぼっちになっちゃうんじゃないかって
そんな思いから、
"自分のものじゃなくなるみたい"
『那須先輩……』
「ん？」
まだそんな景色が目の前で映ってもないのに
私の中で募る嫉妬心
『体育祭、』
あがり症で、ワガママで、
欲の深い私が、それはそれは小さなマウント。
『絶対に私と写真撮ってください！』
だけど、伝える勇気はとても大きかった。
私の言葉を聞いて隣の那須先輩は、
何故か笑いを堪えるのに我慢。
むしろ我慢出来てないし、
クスクスって聞こえてくるけど。
『何で笑うんですか、』
「いや、面白いでしょ、なんか可愛いって思って笑」
『え、』
「写真ね、一緒に撮ろ」
どうやら、那須先輩にとっては
私がちっぽけなお願いをしたことに
笑ってしまったみたいで
面白いとか可愛いとか
私のことを無意識にからかうんだ。
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しゅうか(プロフ) - 初めまして。読みながら号泣してしまいました。素敵なお話ありがとうございます！ (2022年6月28日 13時) (
レス) @page37 id: 81d3bec9f9 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ^_^さん» 大昇どこいった (2022年6月20日 3時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
^_^(プロフ) - サイコーっす那須最高っす (2022年6月20日 2時) (レス) id: 3634040f38 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ぎゃうさん» う、う、嬉しい……( ꒪⌓꒪) (2022年6月16日 22時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
ぎゃう - 最初から最後まで改めて読んだけど、まじで好き〜あの下駄箱の飛貴の匂いめちゃくちゃ想像できる。美少年浮所飛貴の匂いじゃなくて一般人浮所の匂いがち好きすぎる。あといせちゃんが怒ってお弁当やめてとかハートに気づかない鈍感で恋愛ならしてない感じがいせちゃん (2022年6月16日 16時) (レス) id: 38302e75f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ホワイトチョコ | 作成日時：2022年6月10日 0時
