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キィーと古い音を鳴らして開けたのは





屋上のドア。





『屋上、来たことないや』


「そりゃあ、入っちゃダメだもん笑」


『え、いいの!? 入っちゃって…』


「俺の秘密の場所、だから」





そうやって背伸びをしながら無邪気に笑う。





私から見た浮所くんは、
ずっと真面目で正統派なイメージ。





だから、ちょっと悪な姿を見れるとは思わなかった。





そんな姿を残して、
すぐ近くにある日の当たるベンチに腰をかけた。





もちろん少し距離を空けて___










浮所くんとは、昨日初めて言葉を交わしたはずなのに
屋上の開放感からか、
いつの間にか自然に会話を続けることが出来る。





「Aちゃん3組だったんだね〜」


『…どうして分かったの?』


「1組から順番に探した!笑」


『えっ毎回誰かに聞いたの?私がいるかって』


「うん、Aちゃんいますか〜って」


『あと…どうして名前?』


「…ジャージだよ笑 同じ。」





どうしてだろう。





こんなにも私の心をくすぐってくるのは。





1クラスずつ回って私を探して、





私の名前も知ってくれてた。





こんなにも胸がぎゅっとなるなんて聞いてない…






『…そういや、どうして私を探してたの?』


「あ!そうだ、これこれ!」





忘れていた要件を思い出して、
何やらゴソゴソと取り出したのは、






『…なにこれ?』


「俺ん家がやってるカフェの割引券!」





名刺サイズのオレンジ色で“ukiuki cafe”と綴られていた。





「この前のお詫びしたくてさ!
. でも物とかだったら重いし、丁度いいかなって」


『全然良かったのに…』


「いやいや、お詫びさせて! あと裏見て欲しいな」





オレンジ色の割引券の裏は、
文字ひとつ無い真っ白な背景で、





左下に手書きで電話番号が書かれていた。






「それ、俺の番号! 良かったら登録して欲しいな」


『え!?』


「あっじゃあ、俺もう行かなきゃ、じゃあね!」





さっきまでゆっくりしてたにも関わらず、
私にお詫びを渡すと颯爽と屋内に戻って行った。





浮所くんの番号……。





自分のスマホ、教室に置いてきちゃったし
後で登録しようかな。





割引券に折り目がつかないように
大事にポケットにしまった。






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しゅうか(プロフ) - 初めまして。読みながら号泣してしまいました。素敵なお話ありがとうございます! (6月28日 13時) (レス) @page37 id: 81d3bec9f9 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ^_^さん» 大昇どこいった (6月20日 3時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
^_^(プロフ) - サイコーっす那須最高っす (6月20日 2時) (レス) id: 3634040f38 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ぎゃうさん» う、う、嬉しい……( ꒪⌓꒪) (6月16日 22時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
ぎゃう - 最初から最後まで改めて読んだけど、まじで好き〜あの下駄箱の飛貴の匂いめちゃくちゃ想像できる。美少年浮所飛貴の匂いじゃなくて一般人浮所の匂いがち好きすぎる。あといせちゃんが怒ってお弁当やめてとかハートに気づかない鈍感で恋愛ならしてない感じがいせちゃん (6月16日 16時) (レス) id: 38302e75f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年6月10日 0時

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