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結局、体育以外の授業も
何も頭に入ってこなかった。





いつもの席から窓を見上げてると
朝より雲の色が黒くくすんでいる。





雨が降る前に帰ろう。





教室を出て、とぼとぼと昇降口へと歩き始めた。





下駄箱にたどり着き
上履きを脱いで手に取ろうと腰を下ろした時、





ほのかに優しい香りが漂った。





その香りが私の近くで停滞している。





この香り……




『浮所くん……』





顔を上げると浮所くんが息を切らしてこちらを見ていた。





「やっと見つけた」





いつもなら綺麗にまとまった髪が崩れていた。





「今日、もしかしてだけど、俺から避けてた…?」





“はい、そうです”なんて言えない。





でも否定もできない。





私はただ黙るしかできなかった。





「どうしたの?俺なんかしたかな…?」


『いやっ……気のせいだよ……』





浮所くんが何かしたなんて私にもわかんないよ。





あの女の子は誰?とかどういう関係なの?とか
そんなの…聞きたくても聴けないよ。





こんなに悩まされて





こんなに頭がいっぱいになって





こんなに今会えて嬉しいなんてどこかで思っちゃうのは





全部全部





『浮所くんが好きだから……』





まだ床に置いてあった上履きを急いで拾って
靴を履き替え逃げるように学校を飛び出した。





優しい香りから離れていくのを感じた。





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しゅうか(プロフ) - 初めまして。読みながら号泣してしまいました。素敵なお話ありがとうございます! (6月28日 13時) (レス) @page37 id: 81d3bec9f9 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ^_^さん» 大昇どこいった (6月20日 3時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
^_^(プロフ) - サイコーっす那須最高っす (6月20日 2時) (レス) id: 3634040f38 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ぎゃうさん» う、う、嬉しい……( ꒪⌓꒪) (6月16日 22時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
ぎゃう - 最初から最後まで改めて読んだけど、まじで好き〜あの下駄箱の飛貴の匂いめちゃくちゃ想像できる。美少年浮所飛貴の匂いじゃなくて一般人浮所の匂いがち好きすぎる。あといせちゃんが怒ってお弁当やめてとかハートに気づかない鈍感で恋愛ならしてない感じがいせちゃん (6月16日 16時) (レス) id: 38302e75f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年6月10日 0時

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