芍薬の君。(青×桃)

38 ページ39

･


「なぁ、流星さん？」


流「ん？どした？」


「うちな、好きな人の事諦める事にした。」


流「な、なんで？」


「脈ないし、思わせぶりな態度取ってるくるし
キープって事知ってるから辛いねん…」


流「あ、そ、そうなんや……」


流「望ちゃんがキープってことは無いと思うねんけど？」


「いや、キープやねん。向こうに本命居る事も知っとるから…失恋するの分かっててんねんそれでも…」


流「…そっか。」



流星さんはうちの頭を撫でてくれる。



諦めようと思ってた。

けど流星さんはうちの心を繋ぎ止める。




流星さんってほんまに体温高すぎる。

眠たなってきたわ…




流星さんとおるとなんでやろ。
ドキドキするんに安心もしてまう。




ふかふかのベッド。
無防備になったウチの心。
流星さんの高めの体温。



この3つが揃ってもうたらあとは瞼を閉じるだけ。









流『望ちゃん？』


「ん？流星さん？どしたん」


流『俺…望ちゃんのこと出会った時から好きやってん。俺と付き合ってくれへん？』


「…ｸﾞｽｯ、うちで良ければお願いしますｯ…」


流『ふはっ、俺の勝ちぃ〜！！』


モブ『くっそ、いくらなんでもイケメンには勝たれへんかったわー！！悔しいなぁ！！』


流「俺が欲しかったブルガリの時計買ってなー」


モブ2『俺今金欠やねんねど。』


流『知らんがなそんなもん。負けるお前が悪いんじゃ！！』


「…えっと、りゅ、流星さん？」


流『あぁ、ごめんな？望ちゃん使ってゲームしててん笑、望ちゃんを先に落とせたら好きなもん買ったる的な？まぁ、所謂シンデレラゲームってやつ笑』


モブ『うわ、流星辛辣ぅ〜』


モブ2『じゃあ、あの決めゼリフ言ってもらいましょか！！』


流『おっけ、



誰がお前みたいな女好きになんねん、ありえへんから笑』



モブ2『はぁい！！ありがとうございま〜す！！』





流『ほら、ブルガリ、ブルガリ♪』









･









？「…み…ゃん？……の…み、ちゃん！望ちゃん！」



「…りゅうせいさん？」



流「そう！俺！大丈夫？めっちゃうなされてたけど…？」


あぁ、夢か。


流「なんで泣いてんの？？」


うちの目からは大粒の涙が。


「あっ、ごめっ、安心して…」


流「あんまり深く聞かんほうがええ？」


「あんま、思い出したないから聞かんといて…」


流「俺は何ができる？」


「そばにおって…」

39→←37

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す