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五「Aちゃんって、棘のこと好きでしょ」
「え゛。なんででずが」
五「何その無駄な濁点。だって顔に書いてあるもん」
「なんで!先生まで!そんなこと言うんですかあ!」
五「ええ?他の人にも言われたんだ、ウケる」
ぜんっぜんウケませんから!?
むしろ笑えませんから!?
にやにやしてる先生をきっ、と睨む。
そんな私を見ておー怖い怖いとケラケラ笑ってる。
完全に面白がってるなこの人。
真希ちゃんといい、先生といい…
五「棘はねー…昔色々あったからね。
Aちゃん見たいな子、棘にはいいかもね?」
昔色々あった。
先生の言った言葉が気にかかる。
「その色々って…聞いてもいいんですか?」
五「まぁ、深くは僕も分からないけど。
棘の術式である″呪言″によって人を不本意に呪ってしまった経験があって、それから人と接することをなるべく避けるようにしていたみたい。
そもそも呪言師は周りから怖がられる存在だったらしいから。
自分より周りのことを考えて行動する棘はほんとに優しい子だよ。
だから僕はAちゃんみたいな子が来てくれて嬉しいよ〜」
最後に、頑張ってねと付け加える。
先生の話を聞いて、心がズキズキと痛んだ。
だって、棘くんはあんなに優しい人なのに。
なんで棘くんが怖がられなきゃいけないの。
だから、口元の″呪言師である証″を隠してるんだ。
何にも悪くなんてないのに。
「……う、」
気がつけば、
涙がぽつりぽつりと溢れていた。
ここ1週間の棘くんに対する違和感の意味も理解した。
確かに1週間で棘くんとの距離は縮んだと思う。
だけど、どこか壁があるように感じていた。
私から声をかけなきゃ滅多に話しかけてくれない。
任務や用事以外では全くといっていいほど。
もしかしたら、
意識的に距離を置いてるのかもしれない。
だって本気で私を嫌っているのなら、
あんなに優しい笑顔向けてくれないと思うから。
私は棘くんのことを、
怖いと思ったことなんて1度もないのに…
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アップル姫(プロフ) - ひなさん» 続編の方も一人できゃーって心の中で叫びながら読ませていただきました(笑)これからも更新楽しみにしています^^ (2021年2月7日 15時) (レス) id: 1aa0dafb4f (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - アップル姫さん» コメントありがとうございます!棘くんしか勝たん!!書いてる方も思わずニヤけそうになりました(え)、最後まで読んでいただいてありがとうございます!! (2021年2月7日 12時) (レス) id: 88c1187db4 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 人肉ぱぴこさん» コメントありがとうございます!棘くんにこんなこと言われたら絶対キュン死するな、と思いながら書かせていただきました^^キュンキュンしていただけたなら嬉しいです!! (2021年2月7日 12時) (レス) id: 88c1187db4 (このIDを非表示/違反報告)
アップル姫(プロフ) - 初めてのコメント失礼します。きゅんきゅんしすぎてニヤニヤしながら読んでました(笑)棘くんしか勝たん!! (2021年2月5日 21時) (レス) id: 1aa0dafb4f (このIDを非表示/違反報告)
人肉ぱぴこ(プロフ) - キュンキュンしすぎて心臓持たないですうぅぅぅぅぅぅ! (2021年2月5日 16時) (レス) id: 61339bea26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひな | 作成日時:2021年1月26日 13時