待って、なんて煽んないで【狗巻棘】

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触れるだけのキスから、
段々と深いものへと変わっていく。




何これ。



何これ。




初めての感覚に、身体も脳もついていけず。
倒れる私の身体に上乗りになって被さってくる棘くん。




その間にもキスは続いていて、
息苦しさに耐えれなくて酸素を吸おうと口を開けば、
開いたそこからぬるっとした感触のものが入ってくる。




舌、入れられてる…









「ん、ふっ…」









苦しいよ、と棘くんの肩を叩くけど彼は止めてくれない。




普段の優しい彼とはまるで違っていて、
その″男の顔″に心臓がぎゅってなる。




だけど、嫌ではなかった。




倒れる私を気遣って頭の下にクッションを置いてくれたり、そういうところはほんとに彼の優しさだから。




首の後ろに両手をまわして抱きつくと、
ぴたりと動きを止めた棘くん。









「わっ、」









…かと思えば、
突然身体を持ち上げられ(お姫様抱っこ状態)、
そのままベッドへと下ろされる。









……あれ、これってちょっと…やばいかも、？

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