夜の街と月光祭（7-1） ページ10
「この度は、本当にありがとうございました。〈能力者〉様方。お陰でこの森にも平穏が戻りました」
「いえ、もともとコイツをぶん殴ることが俺らの目的だったので、お礼を言われることもないですよ」
「えっ、先生俺の扱いひどない？」
〈神域の森〉の南端で、森と外との境界を挟んでじじいが深々と頭を下げる。
それを受けて謙遜気味にお辞儀を返したとりなん先生……的確になな湖さんをバカにしてやがる。
当の本人も明らか様に傷ついた顔しやがって。
あ、どーも愛の戦士だよー！俺視点になるのは久しぶりだなァ？？？え、メタイ？
「それじゃ、なな湖さん。気をつけてね」
「先輩……くれぐれも長老には迷惑かけないで下さいよ？」
じじいと同じく森の中で無表情に手を振るぬーすけ先輩。
この人の故郷？はなな湖さんにぶっ潰されたので、住む所がないからこの森に厄介になるらしい。
せっかくの見送りにしかめっ面で警告するなな湖さん……どんだけ信用してないんだよ。たしかになんかしそうな顔してるけど。
「とりっぴぃ、次の目的地は？」
「はいはーい！またまた有能とりっぴぃさんが、地道に旅人さんから情報を集めました！」
すかさずとりなん先生がとりっぴぃに声をかけると、またえっへんと言いたげな顔でとりっぴぃは4次元バックから地図を取り出して広げる。
「大分王都近郊になってきたよ！ここから北東に直進で、ここらへんになんとも面白い噂が！」
地図をなぞりながら、みんなに見えるようにある地点を指差すとりっぴぃ。
自然と地図に9人分の顔が集まる。
「人呼んで〈ブラック・ナイトタウン〉！なんとこの街は夜しか姿を現さず、住民は全員〈吸血鬼〉だという噂が！！」
吸血鬼……と聞いて思い出すのは、やっぱりあの犬性実況者、九血鬼こと九ちゃんである。
やっぱズズ、こいろちゃん、なな湖さんと番号の若い順に奇数が来たから次は九ちゃんかと思ってたけど、そうなんかな。
「夜にしか出てこないとか面倒くさそう」
「まぁ、とにかくいってみようぜ！九ちゃんいたらラッキーだし！」
苦虫を噛み潰したような顔で唇を尖らせるにどみんと、明らかにワクワクしてる九ちゃん大好きっ子のズズ。
見ろよ、これ。この差よ。
「それじゃーねせんぱーい！！！」
先輩とにわかに交流のあるこいろちゃんがブンブンとぬーすけ先輩に向けて手を振りまくる。
「大日本帝国にその身を捧げよぉ〜」
「だからなんで右翼！？」
俺たちの旅路は、始まったばかりだ。
夜の街と月光祭（7-2）→←先輩と後輩、絆と契り（6-10）
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あんぴーなっつ(プロフ) - かおりのさん» コメントありがとうございます！琵琶ちゃぷの話はかなり気合入れたので、感動していただけて嬉しいです！閲覧ありがとうございました(*´ω`*) (2019年9月15日 22時) (
レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
かおりの - めっちゃ面白いです!琵琶ちゃぷの所すごい泣けました！全然ゆっくりでいいので更新頑張って下さい！ (2019年9月14日 22時) (レス) id: a7a49677e4 (このIDを非表示/違反報告)
あんぴーなっつ(プロフ) - ネコさん» コメントありがとうございます！楽しく読んでいただけて私も嬉しいです！閲覧ありがとうございました(^ω^) (2019年7月16日 16時) (レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - 毎回ストーリーにドキドキしちゃってます！www更新頑張ってください！ (2019年7月15日 21時) (レス) id: ab4778a323 (このIDを非表示/違反報告)
あんぴーなっつ(プロフ) - すぷらさん» わっ！コメントありがとうございます！mzmn界隈で見たことのある方から感想いただけて嬉しいです！これからも頑張ります(*´ω`*) (2019年5月27日 14時) (レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんぴーなっつ x他1人 | 作成日時：2019年3月18日 17時
