神域の守り人（5-5） ページ47
落ち着け、落ち着け。強力な〈能力〉にはそれ相応の弱点が必ずある。
こいろちゃんやmegaちゃんの〈超音波〉や〈治癒〉が敵味方両方に効いてしまうように。
ズズの〈能力〉の特性上、爆音に弱いように。
きっとなな湖さんの〈能力〉にだって、弱い部分があるはずだ！
「……ふっ、！」
地面に転がっていたとりなん先生が土に手をついて、地中から無数の氷の氷柱を出現させる。
その一本一本が俺たちを拘束していたツルを裂いて、手足が自由になった。
《よしっ、アタッカーは一斉攻撃！》
それを機に〈念話〉を送信する。
「待ってたぜ、にどみん！」
地面を抉るほど強く踏み込んだ愛ゴリが、勢い付けてなな湖さんの懐に潜り込む。
その拳を避けると、鞭のようにしなるツタを振り上げて愛ゴリを叩こうとするも、〈怪力〉の脚力で踏みとどまり、逆にツタを殴り千切る。
とりなん先生が氷の槍を振り上げてなな湖さんを攻撃する。
最初の2振りは躱され、次の突きは木の枝によって阻まれた。
その合間を縫って氷の短刀を生み出すと、なな湖さんは後退る。
ズズが木を伝って背後に回り、回し蹴りを放つも急成長した雑草に掴まれ、ツタに薙ぎ払われる。
その間も俺たちの方にツタや木が襲いかかってきたものの、前衛3人の攻撃が激しくなるにつれだんだんとこちらへの攻撃が疎かになる。
(そうか！)
ぴーんときた。はっきりとした、攻略法。
恐らくなな湖さんは俺のように「意識を集中させて」〈能力〉を使っているのだ。
故に、攻撃、防御、拘束、全てをいっぺんにこなすのは相当な集中力が必要となる。
こちらへの攻撃が疎かになったのはアタッカー組の容赦ない飽和攻撃に対応で精一杯だから。
自然と口角が釣り上がる。
「やっと思いついた？攻略法」
俺とこいろちゃんをずっと〈障壁〉で防御していたバケゆかが、薄く笑う。
ぎこちない動きで伸びる根っこをとりっぴぃがノコギリで切り落として、巻きつくツタをmegaちゃんが蹴り上げる。
「ああ、見えた！」
再びヘッドホンを着け直して飽和攻撃を受けているなな湖さんを見やる。
まずは、一手。
《アタッカー組！合図したらこいろちゃんとトレード！》
《OK》
飽和攻撃を続けてなな湖さんの集中力を極限まで削ぎ、絶対的な隙を生む。
そこをなな湖さんでも防御できないこいろちゃんの攻撃で仕留める。
だんだんとなな湖さんの表情が苦痛に歪み始める。
3人の攻撃がヒットし始める。
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あんぴーなっつ(プロフ) - 空屋さん» コメントありがとうございます！この話のバケゆかさんなら快く守ってくれると思いますよ笑閲覧ありがとうございました！ (2019年3月17日 13時) (
レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
空屋(プロフ) - この作品ものすごく好きです！バケりんに守られてぇ…！ (2019年3月13日 4時) (レス) id: 8e09062377 (このIDを非表示/違反報告)
あんぴーなっつ(プロフ) - もるさん» コメントありがとうございます！お褒めにあずかり光栄です……！あんまりガンガン更新はできないのですが、完結目指して頑張ります！ (2019年1月30日 18時) (レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
もる(プロフ) - 作風とか設定がしっかりしてて大好きです！混ぜメンのキャラにどれも合っててどのメンバーも好きになっちゃいます 更新大変だとは思いますが、頑張ってください応援しています(^○^) (2019年1月28日 18時) (レス) id: 14f50223ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんぴーなっつ x他1人 | 作成日時：2018年9月16日 20時
