日向と木陰 (大学生Ver.)11

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俺がそんな慧をくるっと反対向きに体を向けて、後ろから抱きしめてここぞとばかりに、
「………全部、全部可愛いよ………その度にキスしてたら変になるくらい………慧は、変になりたい……？俺のキスで……。」
熱く甘く囁く。

それだけで体中の力が抜ける慧をもっと強く抱きしめて耳の裏に、首筋に、音を立ててキスをすると、
「……っあぁっ……あ………も、もうっ……変にっ……なってるっ………！」
震える声で喘ぎながらそう言うから、
「そう？後でもっともっとしてあげる……たくさん、気持ちよくしてあげるね……。」
ちゅっと、最後にもう一度耳の裏にキスをしてから、
「……はい！仕事、仕事！切り替え、切り替え！」
さっと抱きしめていた腕を引っ込めてその代わりに後ろから慧の肩を両手の手のひらでポンポン押しながら部屋から押し出そうとする。

「………ばっかじゃねぇの……！？こんなんで仕事出来るかよっ！！……やだっ、ゆーと、もっとキス！ハグ！！」
俺に押されながらズルズルと嫌々部屋から出て行きながら慧が文句を言うから、
「はいはい、可愛いから意地悪してみました〜。頑張って2人で働こうね。」
さらにぐいぐいと押すと、
「嘘つき！可愛かったらキスって……あぁ、もう、ホールに着く！ゆーと……っ！」
慧が泣きそうな声で言うから、くるっと今度は俺の方へ体を向けて引き寄せてちゅっ……とキスをして、
「愛してるよ。」
にっこり笑ってそう言うと、
「……くっ……！俺もだよっ！！」

真っ赤な顔にうるうるした目の慧と出勤。


こんな戯れも今の俺たちには頑張る源だ、と同じバイト先に感謝していた。

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