日向と木陰 (大学生Ver.)11

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そう、俺は昨日夜遅くまで就職の事を考えていて眠れなかったんだ。


やっと静かになった部屋でまた眠ろうとうつらうらしていると、断ったはずなのになぜかまたもや電話がかかってくる。

なんとか目を開けて画面を見るとやっぱり林だった。

しつこくなる耳障りな音にぶちっとキレて、
「……うるせぇな！後でかけ直すって言ってんだろ！」
電話に出て、思わず怒鳴ってしまう。

しまった、と思った時にはもう遅かった。
いくら睡眠不足でも大事な友達である林にこんなキレ方するのは間違っている。

回らない頭で謝らなくてはと思っていると、
『………ごめん、起こして……。』
この世で1番大好きな人の可愛い声が聞こえてきた。


「………慧！？」


そう、なぜか次に聞こえてきたのは俺の恋人、そして婚約者である慧の声だった。

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