きづけ、ばか

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「今日ラーメン行こ！」

「また？！しかも病み上がりで？！」



あれから一晩眠って、ケロッと治ったシゲ。

1限終わってすぐラーメンとか言い出すくらいには回復している。




「えーやんかー！美味いやろ！」

「えぇ〜…」


またこうやって話せていることが嬉しい。




「彼女と美味しいもん一緒に食べたいやんけ」

「…っ！」

こんなこと言われるのは全然慣れないけど！！！






.



.



.



今日はまだ神ちゃんに会ってない。


好意を知っているから、なんと言っていいのかは分からないけど。
辛い時に支えてくれて、最後に背中押してくれた神ちゃんに、感謝を伝えたかった。








「A〜？…と、重岡、くん？」


「あ、神ちゃん！」
「お、神山くん？」



「…２人でいるとこ見ると、昨日は大丈夫やったみたいやな」

「おかげさまで」

「うるさいシゲ」

前のことがあったからか敵意むき出しのシゲ。






「彼氏の前で堂々と男と話すのが悪い」


彼氏という言葉に目を見開く神ちゃん。



「神ちゃんには、本当にお世話になったから、ちゃんと言いたいことあるの！」

シゲを黙らせて、改めて神ちゃんと向き合う。




「…仲直りしたんやなとは思ってたけど、もうそんなとこまでいったんか」


「…神ちゃんが、背中押してくれたから。
いろいろ、本当にありがとう。
神ちゃんのおかげで、今私、笑えてるんやと思う」


「…うん。俺こそ、Aとおれて、本当に楽しかったよ。ありがとうな」

すると、すっと後頭部に手が伸びてきて、おでこに柔らかい感覚。



「わ、」

「ちょっ、！！！！神山くん何しとんの？！？！」


大人しく見てたシゲも流石にビックリしたらしく、乱暴に私を引き寄せて神ちゃんから離す。




「失恋したんや。こんくらい許せ」

ペロッと舌を出して微笑む神ちゃん。

ビックリした、けど、私が気を遣っていたことをおちゃらけて言ってくれる神ちゃんは本当に優しいと思う。




「…ちょっと、さ、重岡くんと２人で話させてもろていい？」


「シゲと？」


「うん」

「ええよ。何でも聞くよ、神山くん。

Aは先に行っといて」


「…わかった」

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