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《赤》吸血鬼3 ページ28

〆.



彼は吸血鬼なのだろうか、と思ったことがある。



でも噛んで血を吸い出そうとしたことは一度もなかった。



「大ちゃん、歯ブラシ新しいの買ってきたよ」



「ん?おー、ありがと!そろそろ替え時やったもんな〜」



別に恋仲でもないし、同棲しているわけでもないけれど、



なぜか頻繁に泊まりに来る大ちゃんのためにお泊まりセットが常備されている。



その歯ブラシを新調した日に、大ちゃんはまた泊まりに来た。



「ぐちゅぐちゅ、ぺー」



「それ声に出すの?」



笑いながら、口を濯ぎ終えた。



「………あ、」



「ん?」



鉄の味がすると思ったら。



「新しい歯ブラシだからね、歯茎から血が…………ん、」



「っ、」



鏡で出血を確認していると、突然奪われた唇。



そのまま大ちゃんの舌が私の口内に………。



「だいひゃ、」



キスは初めてだった。



つまり、彼の舌が私の口内に入るのも初めてだった。



「はあ、んま……」



大ちゃんは血を味わうように、



さらに血が出ていない所まで舌を這わせる。



それによって快感が生じ、私の体が疼いた。



大ちゃんの腕が私の腰を引き寄せ、密着して大きくなった心臓の音は果たしてどちらのものか。



そのまま彼の背中に手を添わせると、突然彼は私を抱き上げ、寝室へと向かった。



唇が離れることは無い。



魔法にかかってしまったみたいに離れないんだ。



「っ、はあ、」



舌の絡まるキスが続く中、彼は喋り始めた。



「Aは………俺が、血を求めてると思ってた?」



「んぅ、ん、うん、」



2、3頷くと、大ちゃんは笑う。



「んふ、半分せーかい。俺はAが欲しかった。Aの全部が。血ぃなんかきっかけに過ぎひん、血も含めてAの全部を俺のものにしたかった」




大ちゃんのキラキラした瞳が、漆黒に染まる。



「血やって、唾液やって、ここをぬらしてるやらしい液やって、俺が全部吸いつくしたる。それからAのやらかい皮膚も、綺麗な爪も、俺好みの黒髪も、



もちろんAの心も………心臓も……………全部全部、俺が………」



「大ちゃ……………」



私は彼を止めなかった。



私の全部が彼のものになっていくのを、ただ見つめているだけだった。



〆.







ボツ理由:
書いてる途中で???????ってなった。







〆.

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(プロフ) - 『助けて』がものすごく好きで何回も読み直しちゃいます!!作品って出ないですかね、、?( (2021年4月13日 17時) (レス) id: 2564ce127a (このIDを非表示/違反報告)
はゆな(プロフ) - 瀬結さん» コメントありがとうございます♪どうぞどうぞ、私もめちゃくちゃ好きな設定なので普及してほしいです(笑)頭の中でも執筆するでも自由に妄想してくださいませ! (2020年4月2日 11時) (レス) id: 0477dc60f8 (このIDを非表示/違反報告)
瀬結(プロフ) - 『神ちゃんラブな君に。』がドストライクすぎます!!最高です!!勝手に続き妄想しててもいいでしょうか?? (2020年4月2日 7時) (レス) id: 3ef3bc6ba7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - カフェのカレ内容好きすぎて…続編期待してもいいですか?! (2019年6月3日 1時) (レス) id: fadb0e3e13 (このIDを非表示/違反報告)
名無し61216号(プロフ) - なつの恋びと最高でした普通に小説で出していただきたいくらいです!これからも頑張ってください (2019年4月30日 16時) (レス) id: f0a5adcd2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はゆな | 作成日時:2019年4月22日 18時

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