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半年後。
紫side
あの日から半年。
数ヵ月は、記者会見とかで忙しい日々が続いとったけど、それも最近は大分落ち着いてきた。
神ちゃんがおらんくなったことも、メンバーみんな、ちょっとは心の整理が出来てきた頃やと思う。
それでも、似た人を見つければ目で追ってしもうて。
○○で神ちゃん見たっていう情報を聞けば、ついそこに足を運んでしまう。
そんな自分が、確かにいた。
きっとそれはメンバーも同じはず。
誰もが、神ちゃんの帰りを待ってる。
ス「濱田さん!準備お願いします!」
神ちゃん。
「今行きます!」
俺たちはまだ、諦めてへんよ。
.
今日は地方ロケで、淳太と一緒に兵庫入り。
神ちゃんの実家近くやなぁ、なんて。
やっぱり神ちゃんのことに結び付けてまう。
監督さんの指示でどんどん撮影は進んでいって、あっという間に今日のロケは終了となった。
淳太とスタッフさんがなんか話しとるのを横目に、すぐそばの人通りに視線を移す。
ぼーっと見とると、なんだか見覚えのある姿が見えた気がして。
「っ神ちゃん!!」
無我夢中で叫んだ。
人の目なんか、全然気にならへんかった。
俺の叫び声に、ピタッと止まった動き。
振り向いたのは、
やっぱり、神ちゃんやった。
名前を呼びながら、人混みの中を割っていく。
それでも、人波にのまれてしもうたんか、もう神ちゃんの姿を見つけることは出来ひんかった。
緊張の糸が切れて、体の力がふっと抜ける。
目にうつった神ちゃんの顔が、頭から離れへん。
神ちゃんは、たしかにここにいた。
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澄子(仮名) - 何回見ても泣けます!コメントを書いているときも泣いています!感動系を初めて見させていただいたのがこの小説なんです。このまま頑張って書いてください。長々と失礼いたしました (2018年10月1日 17時) (レス) id: 62a0074be2 (このIDを非表示/違反報告)
♪♪♪ - 続き楽しみにしときます! (2018年9月18日 18時) (レス) id: 62a0074be2 (このIDを非表示/違反報告)
みーさん - 号泣しました 涙が止まりません! (2018年9月18日 18時) (レス) id: 62a0074be2 (このIDを非表示/違反報告)
プリッツ - とても面白いです! (2018年3月19日 1時) (レス) id: 95e9ce1329 (このIDを非表示/違反報告)
モンチ(プロフ) - コメント失礼します!私、こういう作品待ってたんです!これから頑張って下さい! (2017年9月19日 23時) (レス) id: 800d585497 (このIDを非表示/違反報告)
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